先週、津軽へ旅してきました。
新青森までは「はやぶさ」で、そしてJR奥羽本線に乗り継いで弘前へ。
お昼は新幹線車内で早めに済ませても良かったのですが、気にかかっていた「あること」を思い出し、新青森駅まで我慢することにしました。その「あること」とは・・・・
これです。ばっちゃ御膳。津軽の家庭で食卓を賑わしてきたお料理の数々が、お弁当になったものです。
プラスチッキ-な入れ物が多いなか、入れ物にもこだわりが垣間見られます。
にんじんの子和え、棒鱈とフキの煮付け、ごぼうのでんぶ、身欠き鰊の醤油漬け、赤かぶの千枚漬け、みずの油炒め、いがめんち、梅干し(しそ巻き)、貝焼き味噌・・・この品数の多さ!まさに食卓です。お弁当の向こうに側に写っている女子高生達の視線を気にしつつも、津軽のばっちゃの味を堪能。
・・・・女子高生達よ!いつか君たちもこんなお料理を作れる立派なツガリアンヌになりたまえ。などど心の中で叫ぶも、リアルには話しかけることなど到底できるはずもなく・・・。
そういえば、実家にいたときは、春から秋まで毎日のように山菜やキノコが食卓にあって辟易していたのに、東京にいる今、何が恋しいって、「春の苦み」が恋しいのです。冬の間に体にたまった毒が「春の苦み」で流されるんだからって、ばあちゃんに教えてもらったなあぁ・・・。
ああ、ばっちゃ御膳を食べたら、本当にばあちゃんのコトを思い出してしまった。
ばあちゃんがあの世へいったのも、今のようにりんごの花が咲いていたときだったなぁ、と10年以上も経ってから気がついたりして・・・。
そんなこんなで、電車は弘前の駅へ着くのです。
昔は、迎えに来てくれたばあちゃんがホームにいたけど、いまはもちろんいません。
随分とご無沙汰してたけど、墓参りにいってみようか。きっと、りんごの花も綺麗だろうし。
たった一つのお弁当で、こんなにたくさんの貴重なコトを思い出しました。
by OAK
ばっちゃ御膳 1,050円
販売:(有)秋田屋仕出し店
新青森駅、弘前駅などで購入できます。
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