8月ですね。
一年で一番、青森県人が燃える季節がやってきました。
弘前ねぷたの哀愁と妖艶さ、八戸三社大祭の豪華絢爛な山車、大迫力の五所川原立佞武多、ねぶた師が一年かけ精魂込めて作る青森ねぶたの勇壮さと熱さ、どれも大好きですが、今週、絶対行こうと思っているのが今別町の荒馬です。
今別町は津軽半島に位置し、青函トンネルの本州側入口がある人口3200人の町ですが、毎年8月4日から7日に行われる「荒馬まつり」には、全国から100名もの若者が集まってきます。
彼らは今別町の出身者ではなく、京都、大分、愛知、宮城、北海道の学生やOB・OG、首都圏の小学生や父母など。荒馬が大好きな人達が集まってくるというのです。
荒馬踊りは、その名のとおり荒々しい踊りで、津軽地方の各地で伝承されています。
田植えが終わり、田の神が天に昇るとき、農民が神の加護に感謝するため行われる「さなぶり(神送り)」の行事の一種です。
「今別町の荒馬」は、青森県の無形民族文化財で、現在は今別地区の「今別荒馬」と大川平地区の「大川平荒馬」の2種類が行われています。
今別荒馬は軍馬を、大川平荒馬は農耕馬を模したと言われています。
「今別町の荒馬」の最大の特徴は、馬役の男性と手綱取りの女性がペアで激しく踊ることです。
手綱取りの女性と馬役の男性が向かい合い、囃子に合わせて初めは手綱を引き合いながら踊りますが、荒馬はだんだん本性を現して荒れだし、囃子の調子も勢いが付き、手綱取りが手綱を放すと、荒馬はますます激しく踊ります。
そして思う存分暴れた荒馬は、囃子の調子が静かになるとともにおとなしくなり、手綱取りが再度手綱をとって一緒に練り歩きます。
基本の踊りは難しくはないようですが、なかなか自分の荒馬、手綱取りにたどり着けない奥の深さも魅力のようです。
荒馬踊り自体のおもしろさはもちろんですが、
県外から毎年多くの若者が参加するようになったのは、地元の方達が長い間、若者達を家族のようにもてなしてきたからではないかと思います。
参加した若者は、大学の後輩に伝統を受け継ぎ、後輩もまた荒馬に参加していますし、
大学を卒業した後も仲間や家族をつれて来る人もいるようです。
全身を使う激しい踊りと田舎への里帰り体験・・・今別町の荒馬は、祭りの原点ともいえる魅力にあふれています。
しかも、男女ペアで踊るとなれば、若者が燃えないハズがありません。
祭り期間中、町内の各地域で昼夜時間を決めて荒馬踊りが行われていますが、8月4日は、18時から今別荒馬、大川平荒馬の合同運行が行われます。二つの荒馬を一度に見られるチャンス!もちろん、子ども達の荒馬も披露されます。
津軽半島の町で、熱い夏を体験してきます。
by Hana
<荒馬まつり>
日程 8月4日~7日
8月4日は、18時から、JR今別駅から今別漁港までの間を今別荒馬、大川平荒馬が合同運行。
まつり主会場の今別漁港では、ステージイベントや花火大会も行われます。
<お問い合わせ>
今別町観光協会(今別町商工会内) 電話0174-35-2014
今別町役場 電話0174-35-2001 ホームページ http://www.town.imabetsu.lg.jp/
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