野辺地町に『いも菓子』という和菓子があるのはご存知でしょうか?
その名の通り、いも…サツマイモを象ったお菓子です。
よく地元ではお供えやお茶菓子としてとても馴染み深いお菓子です。
非常に焼き芋っぽい見た目です。
こちらは野辺地町の和洋菓子屋さん、別当庵・佐藤製菓さんのものです。
このほかにも、町内では洋菓子店や和菓子屋さんでいも菓子が作られております。
割ってみました。そして食べちゃいます。
うん、非常にいもあんです。
ほろほろと崩れるいもあんが口の中でとける感じです。
口の中でまったり餡の甘味が広まります…!すごく単純な感想ですが…とてもおいしい!
濃いめに入れたお茶や、意外と紅茶なんかとあうかもしれない甘いお味です。
が、実はこのいも菓子…名前や見た目とは反し…ここでピンとくる方もいるかもしれませんが…
芋は全く入っていないのです。
いも菓子なのに芋が入ってないとは…??
以前別当庵の5代目・佐藤さんとお話する機会があったのですが、なんでもこちらのお菓子は少なくと
も80年以上前からお店に並んでいるそうです。
「野辺地はサツマイモがとれない地域でした。なかなか食べられない貴重な芋を、お菓子で再現できな
いものかと3代目が考案したものがこのサツマイモ風味の「いも菓子」だった」とのこと。
堂々たる『いもがし』の文字。
お芋要素が全くないのに、芋の味と食感がするあたり、やはりいも菓子の名前は伊達ではないです。
かくいう私もつい最近までお芋の餡だと思ってました…お恥ずかしい!
ちなみに、いも菓子を購入なさる方の5割ぐらいは「お芋入りの芋餡」だと思っているそうです。
確かに、それぐらいのお芋クオリティです!
しかし芋が入っていないのにいも菓子とはいかに…。
まるであの方を思い出します。そう、バナナ最中です。
こちらもやはり根底は「ないから作った」
「パンがないのならお菓子を食べればいいじゃない!」ならぬ「なければ作っちゃえばいいじゃない!」
という心意気。
ないと悲観しないであるものから作り出す菓子職人の心意気にとても感銘を受けます。
こんなに美味しい青森のお菓子を作ってくれてありがとう、お菓子職人さん!
そして、そんな青森のバナナ最中先輩をはじめとした「なんちゃってお菓子」シリーズを集めてみるの
も面白いかもしれないですね!(ただ単に食べ比べしたい魂胆が丸見え)
【佐藤製菓(別当庵)】
上北郡野辺地町本町8-1
電話 TEL:0175-64-2616
営業時間 月~土/AM8:00~PM8:00
日 曜/AM9:00~PM6:00
定休日 第1・第3 日曜日(行事のある時は営業)
by ざき
掲載されている内容は取材当時の情報です。メニュー、料金、営業日など変更になっている可能性がありますので、最新の情報は店舗等に直接お問合せください。