冬が旬のナマコは、青森県内では正月料理として親しまれており、青森市がPRする七子八珍(ななこはっちん)にはナマコの身と卵巣(このこ)が選ばれています。
青森県内では資源管理のため5月~9月が禁漁期間となっていますが、その間も食べられるナマコ加工品づくりに取り組んでいる方がいます。
青森市内の青い森鉄道小柳駅から徒歩5分の場所にある、チャイニーズレストラン豪華殿。ここでは、通常の中華料理メニューに加えて、青森なまこ料理が目玉となっています。
メニューはナマコ煮定食のほか、ナマコ入り担々麺、ナマコ入りシューマイなど、陸奥湾産ナマコを使用した様々なナマコ料理を提供しています。
青森県大鰐町出身のご主人、佐藤 希彦(さとう まれひこ)さんは、静岡県の中華料理店で修行した後、今から約40年前、ご自身が30才の時に帰省し、青森市の中華料理店の店長となり、その後約30年前に、現在の場所に店を構えました。
ナマコ料理や加工品づくりを始めたのは今から7~8年前で、当時流行った「食べるラー油」の材料に県産ホタテを使っていたところ、不漁でホタテが獲れなくなったことから、陸奥湾産ナマコ(フジナマコ)に着目しました。
せっかくの特産品なのに、見た目が良くないせいかあまり食べられていないのでもったいないとして、当時官民一体となってスタートした陸奥湾産ナマコのブランド化を目指す動きに呼応し、取組を始めたのです。
前述のとおり、青森県内では5月~9月がナマコの禁漁期間となっており、その間原料となるナマコは冷凍保存され、地元や観光客の方に手軽にナマコ加工品を楽しんでいただくことができます。
豪華殿では、現在フジナマコを原料にゴボウや揚げタマネギを加えた瓶詰めのナマコのお惣菜(甘味噌味、田酒酒粕味、コチュジャン味など)に加工し、店内及び通販で販売を行っています。
新たな加工品として、ナマコの燻製とホヤの燻製をセットにしたおつまみを開発中で、近日中に販売予定とのことです。
(※写真はナマコ、ホヤ、帆立ひも、黒にんにくの加工品です。)
「青森県は短命県と言われてますが、栄養価が高く、健康にも良い陸奥湾産ナマコをぜひ県民の皆様に食べていただいて、元気になってほしい」と佐藤さんは言います。
また、青森にいらっしゃる観光客の皆様に、ぜひ陸奥湾産ナマコを食べていただいてその良さを感じていただきたい。そして、「ナマコ料理をねぶたのように誰もが知る存在に育てることができたらうれしい」、と熱く語りました。
<問い合わせ先>
チャイニーズレストラン豪華殿
【住所】〒030-0918 青森市けやき2-1-12
【電話】017-726-5972
七子八珍(青森観光コンベンション協会)
by オーレおじさん
掲載されている内容は取材当時の情報です。メニュー、料金、営業日など変更になっている可能性がありますので、最新の情報は店舗等に直接お問合せください。