黒石市の中心街にある「中町こみせ通り」は、藩政時代から伝統的建造物とアーケードがほぼそのままの形で今に残っている全国的にみても類例がない地区として、国の重要伝統的建物群保存地区にも指定されています。
この通りで平成5年までの約100年間、銭湯を営業していた「松の湯」。かつて旅人が旅の疲れを癒したり、地元の人たちのコミュニケーションの場として長い間親しまれてきました。
平成20年には、この旧松の湯跡地を伝統的な景観と、松の湯の歴史を次世代に継承したいという強い思いで黒石市が買い取り、約7年の歳月を費やし、2015年7月に「松の湯交流館」をオープンさせました。
外観は、旧松の湯をそのまま復元。地元の人たちに親しまれてきた屋根から突き出した松の木も、とても風格があります。
館内は、番台や下足箱など、かつての面影を随所に残しつつも、地元の人と観光客が互いに楽しみ、交流できるように細部まで工夫が施されています。
その中でも、私のオススメは、旧松の湯の女子浴室を保存した「黒石インフォメーション」。
水道の蛇口は、なんとインターネットのLANケーブル。かつて情報が集まる銭湯だったことにちなんだユーモアあふれる仕掛けです。風呂のタイルも蛇口なども、当時のもので趣があります。
この松の湯交流館を起点に、周辺の消防団の屯所や、ボッコ靴屋さん、酒蔵などを巡る街歩きツアーに参加することで、さらに黒石の魅力を知ることができますよ。
byさっちゃん
<松の湯交流館>
住 所:黒石市大字中町33
電 話:0172-55-6782
休 み:4月~11月 無休、12月~3月 月休
営業時間:9:30~18:00
<街歩ききツアーに関する情報>
NPO法人横町十文字まちそだて会ホームページ
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