ごはんのおともに欠かせない梅干。梅をそのまま漬けた丸いものが一般的ですが、青森県の梅干は四角いんです!しかも紫蘇巻!
そして、この青森ならではの伝統的な梅干は、中身に杏(あんず)を使っていることも多いのです。
ちょっと歴史をさかのぼりますと…津軽氏四代藩主信政(1646~1710)が、大浦村(旧岩木町)に梅や杏など「実のなる木」を植えさせたとのこと。それ以来、津軽では種を除いた「梅や杏の塩漬を紫蘇で巻く」という食文化が受け継がれてきました。
津軽では、梅のことを「め」とか「めっコ」と言いますが、杏と梅は見た目がよく似ているので、杏のことを「杏梅(あんずめ)」とも呼んで、梅と区別なく扱っていたようで、梅も杏も「梅干」として食べられてきました。
そんな津軽の梅干を商品化した先がけ的存在が、「有限会社いした」(弘前市)です。明治中期に創業し、100年以上続く老舗の梅干屋です。
いしたの梅干商品はバラエティーに富んていて、「しょっぱい・すっぱい~甘酸っぱい~甘い」と、いろいろな段階の商品があります。その数20種以上。そして紫蘇巻はなんとすべて手巻きだそうです。巻いているのは、地元の女性たち。なかには、80代と90代のおばあちゃん姉妹もいます。白い割烹着を着た女性たちが、手のひらに大きな紫蘇の葉を一枚のせて、角をピンとたてながら、梅や杏をきっちりと四角く巻いていきます。熟練の手技がなせる業です。
そして、今回、4月27日~29日に東京・ビッグサイトで開催された「漬物グランプリ2017」で見事グランプリに輝いたのが、こちら。「あんず梅(め)」です!
まさに杏を使った紫蘇巻の梅干で、ほどよい甘みと酸味があり、とってもおいしいです。杏のプリッとした食感や紫蘇の風味もたまりません。
ちなみに、審査は、会場の大勢のお客様や審査員による試食のほか、プレゼンも行われたそうで、いしたの専務取締役の石田暢子さんが、割烹着を着てりんごの手かごに商品を入れてプレゼンしたそうです。津軽の伝統的な梅干の魅力がより伝わったことと思います♪
「あんず梅(め)」は、いしたの直売店や通販などでお買い求めできますので、ぜひお試しください!
by はっしー
有限会社いした | |
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場所 | 青森県弘前市大字高屋字安田138 |
TEL | 0172-82-3410 |
FAX | 0172-82-3433 |
時間 | 直売店営業時間:8:00~19:00 休み:大晦日と元日 |
料金 | あんず梅(め)(200g)…680円(税込) |
Webサイト | 有限会社いした |
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