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伊藤二子さんの「完成の無い絵画」

青森の人 | 2019-01-29 09:05

皆さんは「絵」を描くのが好きですか?
幼少期など少なからず「絵」を描いた事のある方がほとんどだと思います。
そこで今回は、周囲に「絵」で感動を与え、自分自身も「絵」に魅せられた、素敵な女性を紹介させていただきます。
八戸市に在住の「伊藤二子(いとうつぎこ)」さんへお会いしてきました。
(お邪魔したのは昨年11月中旬です。)
伊藤さんは1926年2月22日生まれの御年92歳です。
誇れる自慢は少ないが、「介護サービスを使っていないのが自慢です。」と笑っていました。20代までは小学校の教諭として教育に力を注いでいましたが、絵が描くことが好き過ぎて、30代からは「絵」に関する仕事を中心にしていました。青森県立美術館、東京にも出展するなど、次第に周りから評価されるようになってきました。
そして今年4月に有名アーテイスト石澤暁夫さんと共に、ニューヨークでの出展を予定するほどです。「アメリカは遠いから、どうしましょう?」と語っていましたが、気持ちは固まっていた様子でした。
商売道具を見せてくれました。
ペンディングナイフのみを使って、キャンパスに描く独自の手法なんだそうです。一番右側の小さいペンディングナイフが標準サイズで、左側3個が伊藤さん特注のペンディングナイフなのです。一度折れてしまったナイフもあり、何と刀工(日本刀を作る職人)へ特別に依頼し、修理してもらったそうです。あまりの大きさに、日本刀で描いていると言っても過言ではありません。
さっそく絵を描くところを見せてくれるそうです。
すると、本棚から本を取り出して読み始めたのです。必ず本を読み、集中力を高めてから描くのが伊藤さんのルーティンなのです。
そして、大きなキャンパスに描き始めました。伊藤さんは、小学生時代から絵を描くことが嫌いではなかったそうですが、先生からの絵に対する評価は高くなかったそうです。
伊藤さんの名前が世の中に知れ渡った際に、当時の担任の先生がわざわざ展覧会へ足を運んでくれたそうです。伊藤さんの活躍を本当に喜んでくれた先生ですが、正直に「最後まで貴方の感性はわからない。」と伝えたそうです。「晩年や死後に活躍する作家だっているから当然ですよ。」伊藤さんは笑いながら返答したそうです。
そして、完成しました。私がタイトルを尋ねると、伊藤さんは優しく付箋用紙を手渡してくれました。
内容を確認すると・・・・
伊藤さん自身の作品には「題」がなく、常に「未完成」だそうです。命がけで描いた「絵」を見てくれと!言葉では表せない、たくさんの気持ちが集められています。「題」を尋ねた自分が恥ずかしく感じました。
こちらがファンの方々との手紙です。手紙のやりとりが本当に嬉しいと語っていました。伊藤さん自身も出来る限り返信することを心がけているそうです。
これまでの作品、今後の抱負と共に記念撮影しました。
目標を達成する瞬間が必ずある!
その瞬間に自分が居たいから何でも頑張れる!
と力強く語ってくれました。短い言葉ですが、伊藤さんの思いがたくさん詰まっていると感じました。

 

たくさん紹介させて頂きましたが、残念なことに今年1月5日に伊藤さんは肺炎のためお亡くなりになってしまいました。
ニューヨーク出展を予定していた矢先のことで本当に残念です。
亡くなられた方の事をブログで書いても良いのかと葛藤した部分もありましたが、「皆さんに私の作品を知って欲しい!」という伊藤さん自身の気持ちを尊重すると共に、これまでの活躍に対する敬意、作品の更なる飛躍、そして哀悼の意など様々な気持ちを込めてブログにさせて頂きました。
今後も、伊藤さんの「作品」と「想い」が青森県や世界へ届くことをお祈りいたします。

byよっちゃん

タグ: アート八戸市

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