まるごと青森

【旅の宿 斉川】ベジタリアン料理で心もカラダも癒す時間

温泉・宿泊 | 2019-11-20 17:53

最近、外国人観光客の増加に伴い、ベジタリアン(vegetarian)、ヴィーガン(vegan)、ハラール(halal)といった多様な食文化・食習慣に関する言葉を良く耳にするようになりました。

例えば、日本の観光庁の「多様な食文化・食習慣を有する外国人客への対応マニュアル」には、ヴィーガンとは「最も厳格なベジタリアン」として、「一切の動物性食品(肉類・魚介類・乳製品・卵など)のほか、ハチミツも食べず、革製品など動物から得られる製品も使用しない」とあります。

ライフスタイルに関して熱心な海外の有名セレブの中にはベジタリアンという人も多いです。

※注釈:「ベジタリアン」などといっても形態は千差万別であり、ひとくくりに捉えるのは難しいのが実情のようです。

そのような中、青森県内でもいち早くベジタリアンやビーガン対応の食事を提供する温泉宿が黒石市にあります。黒石市の「旅の宿 斉川(さいかわ)」です。浅瀬石川の里山風景が美しい板留温泉にあります。

多様な食文化に興味があり、勉強を始める

早速、事前にベジタリアン料理の食事プランをお願いして実際に宿泊してきました。(ちなみに、同行した同僚は通常の食事プラン)

お部屋では、「旅の宿 斉川」の4代目を引き継いだ若女将である齋川蘭子さんの手書きのお手紙に迎えられて(嬉しい!!)、宿での滞在が始まりました。

(若女将はもともと美容師で、その後ニューヨークでアートを勉強もされ2年前に黒石に戻ってきたそうですが、この日の若女将は、女性シンガーのビリー・アイリッシュのような青系の髪がかっこよくキマッていました!)

さて、ベジタリアン料理の調理を担当する若女将のお母さん(女将さん)にお話を伺いました。

15年前、健康のために野菜だけで料理を作ってほしいという団体のお客様が3日間お泊りになったそうです。当時、試行錯誤しながらお料理を提供したそうですが、これをきっかけに多様な食文化に興味が沸き、ベジタリアン料理の本も読みながら勉強し始めたそうです。今年は既に2組の海外のベジタリアンの方が宿泊されたとのこと。

さあ、夕食の準備ができました。

ずらっと並んだ、動物性の食材を使わない料理。季節の野菜を使って手作りしています。

この日の料理をいくつか紹介したいと思います。

まず、「蒸し野菜」は自家製のポン酢でいただきます。

次に、昆布だしのカレー風味の「野菜スープ」。優しい味が体に染み入ります。

ごま油と醤油で味付られた「こんにゃくソテー」も美味しく、食感に変化もあって楽しいです。

揚げたての天ぷらが、後からお席運ばれてきました。八甲田山麓にある黒石市の沖揚平地区で採れた高原野菜の天ぷらは、トリュフ塩でいただきます。

紫にんじんは天ぷらにするとお芋のような感じでとても美味しいです。

天ぷらに関しては、新しい油を使い、まずベジタリアン料理の方の食材を揚げ終わってから、通常の料理分を揚げるなどして、動物性の食材と混ざらないよう細やかな対応をしています。

どの料理も、野菜の風味や鮮やかな色合いを活かし、美味しいです。

女将さんは、料理については「まだまだ研究中です!」とのことでしたが、若女将の高い感性とも相まって、この宿が今後どんどん魅力的になっていくことを期待しています。

ちなみに、同僚が食べる通常メニューの料理は、アユ、ガーリックポークのしゃぶしゃぶなどが出てきていました。

(料理によって様々なプランがあるのでお問い合わせください)

もちろん、こちらも美味しそうです(実際、美味しいです)。

黒石に泊まるなら黒石の酒でしょ

にわかベジタリアンの私、調子にのって黒石の地酒を頼みました。日本酒はセーフですよね?ね?

注文したのは、黒石市の「中村亀吉酒造」の特別純米辛口酒。

口に広がる力強い風味に伝統を感じます。

黒石市に泊まって、黒石市で醸された酒を飲む。最高です。嬉しすぎて、何故だか浴衣の帯も緩み、はだけてきてしまいました。

ちなみに宿では、お得な青森の3つの地酒の飲み比べセット「田酒」「豊盃」「亀吉」も提供しているそうですが、飲んだお客さん、そのあと「亀吉」を単品注文する人が多いそうですよ。

翌朝、すっきり目覚めた朝も、ベジタリアン料理の朝食をいただきました。写真は通常の朝食メニューですが、ベジタリアン料理の場合は、目玉焼き、焼き魚、ヨーグルトが季節の野菜の料理やフルーツ類に置き換わります。本当にボリュームたっぷり、朝から大満足です。

伝統ある源泉かけ流し温泉もいい感じ

そうそう、この温泉ですが、源泉かけ流しが魅力です。こんこんとわき出る温泉が何とも温まります。

板留温泉は、寛永元年(1624年)開湯と歴史のある温泉です。泉質はカルシウム、ナトリウム、硫酸塩、美肌効果のあるメタケイ酸などです。

男子風呂は、宿の規模に比べて、結構広いなーという印象を受けました。また露天風呂の陶器風呂のサイズ感もよく、いい塩梅に体を収めることができました。

貸切露天風呂もあります。

これからの時期は美しい雪景色が広がります。ベジタリアンでなくとも、ベジタリアン料理と温泉とで、日頃の疲れを癒し、からだ思いで過ごしてみるのはいかがでしょうか?

By トド松っつぁん

旅の宿 斎川
場所青森県黒石市板留字宮下8-1
TEL0172-54-8308
WebサイトWebサイト
その他ベジタリアン向けの料理など特別の料理を希望の方は、事前にお問い合わせください。

掲載されている内容は取材当時の情報です。メニュー、料金、営業日など変更になっている可能性がありますので、最新の情報は店舗等に直接お問合せください。

青森の観光・物産・食・特選素材など「まるごと青森」をご紹介するブログ(blog)です。
青森県で暮らす私たちだからこそ知っている情報を県内外の皆様に知っていただく記事をお届けします。

タグ別記事一覧

ラーメン野菜居酒屋・バーカレー缶バッジおにぎり海藻唐揚げ#お家ごはん中華料理スイーツ魚介種差海岸まつりカンバッジうにぎりわかめ和栗インバウンド#料理エビチャーハンまち歩き肉・卵十和田湖アクティビティおみやげ岩のりe-sportsスタンプお家でシリーズBUNACO白神山地体験レポート伝統工芸田んぼアートマグロお土産津軽弁缶バッジ寒海苔お盆スーパー植物#だし青森県郷土料理三味線ご当地蔦沼寺山修司カフェ迎え火・送り火ハンコ担々麺#アートアウトドアツアー歴史・文化紅葉新緑八戸ブックセンターコーヒー嶽きみコケシ辛い#青森県立美術館自然アートランチライトアップイルカプリン熱帯魚クリスマス種差#自然グルメ弘前公園陸奥湾おやき焼き鳥グランピング#エビの釣り堀食堂ブナコ弘前城フェリー三社大祭日記雪見温泉月見#釣りヒバ津軽八甲田尻屋埼灯台館花岸壁朝市ポップアナログレコード#手帳鉄道青森岩木山尻屋埼宵宮横丁露天風呂青森県、色彩#桜りんご三内丸山遺跡白神山地毛豆寒立馬美術館最強毛豆決定戦妖怪#食ねぶた・ねぷた奥入瀬渓流絶景太宰治灯台青森土産きのこ鮟鱇JOMONトーク伝統芸能果物山菜・きのこウニ温泉ジオパーク津軽土産アニメあんこう万年筆えんぶりカフェ・レストラン米・パン・穀物津軽海峡自転車ガイドパッケージ買いクラフト風間浦鮟鱇ステンドグラス建物お酒寿司白神山地周辺津軽弁金魚イベントハンドメイド#郷土料理#青森グルメ

まるごと青森Facebookページ始めました。
登録がある方はもちろん、ない方も登録して下記ページで「いいね」のクリックして、まるごと青森ブログともどもご愛顧をよろしくお願いいたします。
まるごと青森FBページ

月別記事一覧

月別一覧ページへ