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【おおま宿坊 普賢院】イケメン坊主が営む日本最北端の宿坊がイケてる理由

グルメ 体験 青森の人 温泉・宿泊 | 2020-01-08 08:30

個人的に「宿坊」と聞くと、「きつい」「汚い」「怖い」という3Kなイメージを勝手に持っていましたが、青森県大間町に何やら「1日1組限定」のイケてる人気な宿坊があるとの情報を聞きつけ、初冬の折、1泊2日で行くことにしました。北風吹き荒ぶ津軽海峡に面した本州最北端の町にある宿坊、私の中でまだ迷いがあります。

宿坊に着くと、まあ綺麗で拍子抜けです。院代である菊池雄大さん(30歳)が笑顔で出迎えてくれました。なかなか男前のお坊さんです。

まず、ハチミツを溶かしたお湯に梅干しを溶かす「梅湯」でおもてなしいただき、1泊2日のスケジュールを確認し、宿坊体験の始まりです。

菊池さん曰く、環境が整えられた宿坊は北海道には見受けられないことから、この宿坊は現時点では「日本最北端の宿坊」、そして「世界最北端の禅宿坊」ではないか、とのことでした。

この宿坊、確かに噂に違わずイケていました。その理由をいくつかに分けて、私の宿坊体験を交えながらまとめてみたいと思います。

 

【イケてる理由その1:宿坊がとにかくオシャレ】

「おおま宿坊 普賢院」は2018年4月、本州最北端の大間町にオープンした新しい宿坊です。1泊1組のみ宿泊できますが、本当に宿坊なの?と目を疑いたくなります。

超快適です。和とアウトドアテイストを合わせた雰囲気で、室内も白を基調に木の梁もそのままデザインとして活かされています(天井扇もこれまた良し)。

寝室に隣接し、庭に面しているサンルームは、グランピングを彷彿させる空間です。

このあたりはアウトドア好きという菊池さんの趣向が取り入れられています。特に印象的な瞑想用のイスも、まるでアジアンリゾートの調度品のようです。

 

【イケてる理由その2:セミオーダー的な禅修行体験】

以下が、私が体験した大まかなスケジュールです。1日1組限定なので、ゆっくりとその人の希望に合わせたスケジュールで行われます。

15:30~ 写経

16:30~ お勤め

(近隣の温泉施設での入浴等)

18:30~ 夕食

【翌日】

6:30~ 坐禅

7:00~ お勤め

8:00~ 朝食

初日にまず、本堂に移動し、写経とお勤めを行いました。

写経とは約300字の般若心境を書き写す体験ですが、ここでは、うっすらと文字が下書きされた専用紙と筆ペンを利用し、気軽に体験ができるものとなっています。呼吸を整え、一筆一筆丁寧に書いていきますが、約一時間で終わりました。

引き続いて、お勤め(晩課)。菊池さんのお経に合わせて手を合わせたり焼香したりします。お客様の来訪目的に合わせ、お経の内容をアレンジしてくれます。これは嬉しい。お経の中でお坊さんに自分の名前が呼ばれるという稀有な体験もしました(自分自身が聞くって普通ないですよね・・・)。

翌朝は、6時半から20分間の座禅。坐蒲(ざふ)と呼ばれる座布団に座りあぐらを組みますのでなんとか耐えられました。※警策(ぱしっと叩かれるアレ)は1回で済みました。そこまで痛くはなく、気づきを与えられる程度の強さです。

続いて朝のお勤め(朝課)をして、終わりです。このほか、希望に応じて、掃除などの「作務」も行ったりしますが、外国人には日本的な体験だと人気だそうです。

この一連の体験を、菊池さんがすべて一人で対応してくれます。

 

【イケてる理由その3:夕食は最高級大間マグロに舌鼓】

お待ちかねの夕食です。ここの夕食は一味違います。ここ大間は、超高級の大間マグロが有名ですが、普賢院では、なんとその大間マグロの刺盛り(大トロ、中トロ、赤身)が出てきます。食事は別棟の食堂にて、菊池さんも一緒に食卓を囲み、そして盃も傾けます。

刺身ほか、大間マグロのタタキ、もずく酢、アワビの水物、イカの姿焼き、カルパッチョなどいずれも貴重な大間産の魚介類を使用しています。大間マグロの刺身は年中提供されますが、季節に応じ大間の食材を存分に使った料理を提供してくれます(料理は菊池さんのお母様の手作りです)。

また、大間崎の沖合にある弁天島で採れる岩のりで包んだおにぎりも絶品!弁天島の岩のりはごく限られたところでしか手に入らない高級品です。普通の海苔のように一枚ではなく、ひじきのような細かな海苔の集合体で、繊細で柔らかな食感と磯の風味が、幸せな気分になりました。

食堂では飲み物も注文できますが、大間町に折角来たので、下北地方唯一の酒蔵である関乃井酒造の「北勇・至情」(純米吟醸原酒)を、宿坊に来る前にファミリーマートさとう(大間店)で購入し、持ち込みました。

新しい青森県産の酒造好適米「吟烏帽子」を使用し、華やかな香りと米の旨みが調和して、とても飲みやすいお酒でした。

そうそう、夕食時に聞いたのですが、菊池さんはスポーツマンです。それもあの駒大苫小牧高校野球部出身という筋金入り。そして、なんと学年一つ上には大リーガーの田中将大投手がいたそうです。何百人も部員がいますが、寮の部屋が近かったこともあり親しくしていたそうです。菊池さんは今でも草野球チームに所属しながら楽しんでいます。

朝は精進料理(お粥)です。食べ終わったら、一枚残しておいたたくわんでお椀を拭いて終了。精進料理は食物繊維も多く、お通じにもよいそうです。

 

【イケてる理由その4:お坊さん独り占め】

滞在期間中に一緒にお勤めをし、食卓も囲む菊池さんは、お客様との対話を丁寧に、そして徹底的に向き合ってくれます。悩みを抱え、人に話を聞いて欲しいというお客様もいるそうです。菊池さんはとことん向き合い、時には早朝まで話し込むこともあるそうです。1日1組限定だからこそできるお坊さん独り占め。宿坊に滞在する間は、もしかしたら病院の担当の先生や自分のお寺のお坊さんよりも、じっくりと話を聞いてくれる時間となるのかもしれません。菊池さん、様々なお客様とお話しをする際には「精神と感情の協調」が必要になることから、僧侶というのはつくづく「感情労働」であるなあと感じているそうですが、「悩みの受け皿になれれば」といいます。

そもそも、この宿坊は、人口減少で檀家が減っていく時代、檀家に負担をかけず寺を維持していくために出した菊池さんの一つの答えです。もともと実家が大間のお寺である菊池さんは永平寺での修行後、東京や北海道での務めを経て地元に戻りました。そして宿坊を開く決意をしたものの、最初は周りに反対されたそうです。それでも強い思いを持って建てられたこの宿坊には、1日1組限定だからこそできる、他ではマネできない対応があり、それを求めて国内外から多くのお客様がいらっしゃっています。このほか菊池さんは、綺麗に手入れされた庭に永代供養する樹木葬や仏前結婚式といった新たな取組にも積極的に行っています。

この宿坊のイケてる理由の裏には、菊池さんのこうした未来に向けた挑戦がありました。

By トド松っつぁん

※宿坊のほかに、格安で宿泊できるゲストハウス(兼ライダーハウス)「自休庵」もあります(坐禅などの禅体験はできません)。洋室や和室など各種ありますので、おおま宿坊普賢院HP内の情報をご確認ください。

おおま宿坊 普賢院
場所039-4601 青森県下北郡大間町大字大間字内山48-137
TEL0175-37-4649
料金料金(宿坊):大人一人1泊2食付12,000円(税別、写経等の体験込)
※2019年12月16日現在
Webサイトhttp://www.ooma-fugenin.jp

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