今年も”糠塚きゅうりの季節”がやってきました。
日本の在来きゅうりはほとんど中国系なのだそうですが、
青森県(県南地方)には昔からシベリア系在来きゅうりが栽培されています。
7月から8月のお盆の頃にかけて地元に出回る「糠塚きゅうり(ぬかづか・きゅうり)」です。
果実はすんぐりとした短太。半白に近い黄緑色の果皮に黒いイボ。
決して美味しそうに見えませんが、
肉厚でシャキシャキとした食感が実にたまらないのです。
その糠塚きゅうりのおいしい食べ方をひとつ。
まずはよく冷やした糠塚きゅうりを縦に割り、皮を剥きます。
(皮ごと食べられますが果肉のやわらかさを味わいたい方は皮を剥いた方が良いでしょう。)
きゅうりを下から支えて水平に保ち、
反対の手に持ったスプーンを手前に引きながら一気に種を削ぎ落とします。
(果肉は水分たっぷりでみずみずしいので種は何のストレスもなくツーッととれます。)
するとそこにはぽっかり空いた溝が誕生するはずです。
あとはお気に入りの味噌をたっぷり塗ってかぶりついてください。
この味と食感を体験してしまうと、もういつもの”もろきゅう”には戻れないはずです。
その日は某新幹線駅前の直売所でもJAの産直施設でも見つからず、
八食センター内の八百屋さんを巡ってやっと見つけました。
いつもの年ならとっくに出回っていてもおかしくない時期ですが、
今年は春先からの低温続きで生育が遅れているのだそうです。
農作物の生育不良はとても心配ですが、
まずはやっと訪れた”糠塚きゅうりの夏”を楽しみたいと思います。
by 義人
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