津軽の伝統野菜
「ねぶた祭」が終わって静けさを取り戻した青森は、
立秋を過ぎたというのにまだまだ暑い日が続いています。
そんなときこそ口にしたくなるものはぴりっと辛いとうがらし。
津軽地方には藩政時代から伝わる在来とうがらしがあります。
「清水森(しみずもり)なんば」と呼ばれるとうがらしです。
津軽藩初代藩主の津軽為信公が京都から持ち帰り清水森地区に栽培させたのが始まりだそうです。京野菜として有名なとうがらし「伏見甘」「万願寺」と同じ系統なのかもしれませんね。青い清水森なんばは8月いっぱい、赤い清水森なんばは10月まで収穫が続きます。
クセになる食べ方
清水森なんばの特徴は何といってもマイルドな辛みと風味。
口に入れた瞬間は甘味さえ感じるほどです。
焦げ目がつく程度に焼き、焼き干しと醤油でさっと炒めるのがおいしい食べ方。
ボリューム感のある果肉の歯ざわりと独特の香ばしさがたまりません。
おいしい一味とうがらし
じっくり乾燥させ丁寧に粉砕すると深みのある一味唐辛子ができあがります。香りが良いので麺類のほかキムチにもぴったりです。竹筒入り20グラムは630円で買えます。
さらにおいしい一升漬け
一升漬けは、青とうがらし、米こうじ、醤油をそれぞれ1升ずつ混ぜてつくる郷土料理(調味料)で、地域によっては3升漬けとかなんばん漬けとも呼ばれます。
1升漬けは独特の辛さがたまらなくおいしいのですが、清水森なんばでつくればさらに深みが増し、とっても挑発的なスペシャル1升漬けになるんです。残念ながら清水森なんばの1升漬けは商品化されていないようですが、普通の1升漬けは県内の道の駅などで手に入りますから、まずはレギュラー1升漬けをお試しください。
使い方はひとそれぞれですが、炊きたてのご飯にのせたり、鍋の味とりにしたり、おひたしにかけたりします。
ちなみに、私のイチ押しは醤油系カップラーメンに入れて食べること。どっぷりハマっています。最初小さじ1杯だった1升漬けは今では大さじ3杯に増えてしまいました。一度食べればきっと納得してもらえるはずです。
by義人
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