実は何百食食べたか、わかりません。
青森市新町で取材中、お客様の来店もあって、撮影を中断し、カメラマンと新町通りで休憩していました。
新町通りの歩道には木製のすてきなベンチがあります。
ここに腰掛け、進行の段取りなどを話していたら、ふと「いつもの赤い看板」が目に止まりました。
この「赤い看板」こそ「千成(せんなり)」さん。
とたんに、カメラマンに自分がいかにここの「塩ワンタンメン」が好きかについて、延々解説を始めてしまいましたが、ふと、「いったい自分はここの『塩ワンタンめん』を何百食食べたんだろう」という深い疑問が浮かんでしまいました。
このお店は私の職場のすぐ裏にあります。
どんなに忙しいときでも、昼メシを20分で済ませられる利便性と、疲れて食欲がなくても、「食べなきゃ」と胃袋に落とし込むときの「あっさりさ」と「やさしい味」。
いつしか、こちらのメニューを全部駆逐したくなり、いろいろと試す中で最後にハマってしまったのが、「塩ワンタンめん」(650円)です。
やさしく声をかけてくれるおばさんが大事に運んでくると、ごま油の香りがまず、鼻をくすぐります。湯気の中に顔をつっこみ、きちんと整列している具を確認する。
(こちらは、どんなに混んでいるときに入っても、具の整列に乱れがない。そんないい仕事をしています。)
ここからが私の「塩ワンタンめん」のいただき方です。
まずは、スープ。
ワンタンから一番遠い場所にレンゲを入れ、スープで口を湿らせます。この儀式が自分を臨戦態勢に持って行ってくれます。
続いて、お野菜をストレートでいただきます。スープと混在する前の表層に浮かび上がっているもやしやキャベツをひとつかみ。シャキシャキ感を楽しみます。
そしてもう一回、スープへ。いよいよ準備OKです。
麺は細麺のやや堅めストレートです。
この麺をお野菜の山を微妙に崩しながら、つかみ上げ、ズルズルっと。
なぜか、もやしも一緒になってくるのですが、この歯ごたえのコントラストが好きなんです。
そして、メインになるのは、もちろん「ワンタン」。
「雲呑」と書くぐらいで、ふんわり、ツルッツルのトロトロです。
核部分のタネとツルトロの皮が剥離しないように慎重にレンゲにすくい、ヤケドも覚悟で一気に口に放り込みます。
ふわふわとツルッツルととろとろがタンメン風のスープと一緒になり、塩ワンタンめんならではの一瞬を迎えます。・・・・(キリがないのでこれぐらいで。)
もう何百回繰り返しているかわからない、いつものことなのですが、こうして書いているとホントに好きなんだな、と改めて思いました。 byなおき
掲載されている内容は取材当時の情報です。メニュー、料金、営業日など変更になっている可能性がありますので、最新の情報は店舗等に直接お問合せください。