刺身によし、貝焼きよし。それでも「干貝柱」はウマイ。
昨年の初秋、青森県の津軽半島北端、外ケ浜町平舘に焼干しの取材に行っていました。
焼干しとは、前沖で取れた鮮度のいいカタクチイワシやウルメイワシなどの頭や腹、うろこ、ゴミを丁寧に除き、一本一本を串に刺し、炭火で焼き上げ、乾燥させる、とても手の込んだおダシです。
煮干しに比べ、頭や腹がないことからエグ味がなく、しかも3倍のダシが出る「日なたの香り」する上質なうま味のあるおダシです。
焼干しの大敵は「魚の脂」。初秋の時期のイワシは焼干しづくりに持ってこいの脂の乗りの少ない上質のものが取れるんだそうです。
津軽半島のおダシの代表格です。
取材先の「ヤマキ」さんとの話の中で、興味をそそられたのが、「ホタテ白ぼし」(1,000円)。
ホタテが最もおいしくなる初夏から作り始めます。
前沖のまだ貝がパクパクしている鮮度のいいものを、蒸し上げ、貝を開き、丁寧にウロをはずし、ボイルします。
このボイルでいったん出したうまみをもう一度吸い上げ、それが乾燥することで、凝縮したうま味になるんだそうです。
昨年の取材の時から、津軽半島を北上する度に立ち寄っては購入し、子ども達と先を争って食べているマイブーム干貝柱です。
貝柱本体のうま味は、県漁連のホタテ干貝柱オレ(80g1,000円 写真下↓)に譲るとしても、ホタテのヒモの味や貝柱本体の味などいろいろ楽しめる他、ホタテを分解しながら食べる楽しみなどトータルバランスでこちらに軍配を上げたくなっています。
刺身によし、もちろん焼干しでおダシを取ったほたて貝焼き味噌もよしの陸奥湾を代表する幸、ほたてですが、干貝柱はほたてのうま味を口いっぱいに強烈に感じさせてくれます。
お気に入りの「ほたて」の食べ方を探してみてください。 byなおき
掲載されている内容は取材当時の情報です。メニュー、料金、営業日など変更になっている可能性がありますので、最新の情報は店舗等に直接お問合せください。