この「あんず」 地元では「八助梅」と呼ばれています。
天平の時代から唐桃(からもも)とよばれ、江戸時代には果実を食べ、種子の核(杏仁:あんにん)を薬として利用してきた「杏(あんず)」ですが、南部地方には、大玉で肉厚・緻密な果肉を持つ「八助(はちすけ)」という在来種の杏(あんず)があります。
甘味と酸味を兼ね備えているため、シソ巻きの梅干しとして加工され、名川町などの特産品となっています。
・・が、八助も杏(あんず)。固いタネの中にある核の部分はもちろん、杏仁(あんにん)。
名川町の達者村の方々にお声がけして、タネをいただき、杏仁豆腐にチャレンジしました。
でかい梅干しのタネよりもまだでかい八助のタネを、静かに金槌でコンコンと割ると、中から出てきたのは、アーモンドだ、と言われても間違わないほどの立派な「ナッツ」。
アーモンドに比べちょっと薄いですが、杏仁をパウダーにした杏仁霜(きょうにんそう)のルビもアーモンドパウダーと書かれています。実物をみて納得でした。
やってみようと思った動機は、とある漫画に書かれていたレシピを見つけたから。
このレシピを参考に我流で試したのが次のレシピです。
①杏仁を25粒水に浸し、2時間ぐらいおいて、茶色の薄皮を取ります。
(真っ白な実がでてきます。)
②これをすり鉢で少し水を入れながら、摺ります。
③②を布で漉します。(きれいな牛乳のような液体で、杏仁豆腐の香りがします。)
④氷砂糖100グラムを400ccの水で煮て、シロップを作ります。
⑤水400500ccに粉寒天(スティックタイプ4g)を入れ弱火で沸騰させ、はちみつを大さじ4ついれます。
⑥沸騰した⑤に③を入れ、一煮立ちさせ、火を止めます。
⑦⑥に人肌ぐらい温めた牛乳200ccを入れて終了です。
⑧好きな入れ物に⑦を入れ、冷やし、冷たくした④をかけて完成です。
⑨お好みでクコの実を飾ってもいいですよ。
できあがりは「本格的な杏仁豆腐」。
喉をとおした後、抜けるように杏仁の香りが訪れ、ついついスプーンを運ぶスピードが上がっていくおいしさがあります。
何度かの実験が週末の我が家で行われ、子ども達から「おかわり」の催促が来る、そんなマイブームとなっています。
杏仁は、咳止めや去痰など風邪の諸症状に良いらしく、これからの季節にマッチするデザート。
漢方薬店などでも杏仁を求めることができるようです。
結構楽しめます。 byなおき
※ちょっと堅かったので訂正しました(笑)
掲載されている内容は取材当時の情報です。メニュー、料金、営業日など変更になっている可能性がありますので、最新の情報は店舗等に直接お問合せください。