クリスマスまであともう少し。クリスマスに欠かせないのは綺麗なクリスマスツリーと素敵なリースです。そこで、ちょっと素敵で青森らしい(?)「にんにくリース」を紹介します。
青森にんにく「福地ホワイト」
青森県は国産にんにくの約8割を生産する日本最大のにんにく産地。栽培されている品種は「福地ホワイト」という青森の在来種で、青森産にんにくは100%この系統で占められます。この品種の特徴は、大玉で1片が大きく、実がよくしまり、雪のように真っ白で香り高いこと。辛さと旨さが幾層にも積み重なった深い味わいは、外国産にんにくでは決して味わうことができません。
にんにくは、寒地での栽培に適した系統と暖地での栽培に適した系統に大別されます。「福地ホワイト」は冷涼な気候を好むタイプ。青森以外の土地にも植えることはできますが、生育がよくないようで、どうしても青森産のような品質にならないのだそうです。
にんにくリース
さて、県内にんにく産地のひとつ七戸町で、この福地ホワイトを編み上げた「にんにくリース」が秘かにつくられ出回っています。にんにくの収穫は6月末から7月にかけて。前年秋の植えつけから約10ヶ月後、寒い冬を乗り越えて収穫を迎えます。収穫方法は、地上部を刈り込んだ後、地下茎(にんにくの部分)を機械で一斉に掘り出すのが一般的ですが、この方法で収穫したものは茎部が短いためリースづくりには不向きです。そこで、リースにする分は茎付きのまま手で収穫しなければなりません。さらにその乾燥がとてもやっかい。生のままでは実が腐敗しやすいうえニオイもきつく、また一般のにんにくと同じように乾燥させたのでは茎が乾きすぎて編み込めません。
収穫、乾燥、そして編み込みまで非常に手間がかかるにんにくリースは数量限定販売(できれば予約)。種類も丸いタイプ(写真右)、棒タイプ(同左)、ミニタイプなどさ色々あります。とりあえず飾るものですが、このリースの良いところはいつでも食べられること。にんにく自体はスーパーに出回っているものと同じなので、気が向いたら手で摘み取ってお使いください。
※この写真の棒タイプは本年産、丸いタイプはなんと3年物です。
にんにくリースの噂は口コミで広がり、今では、収穫時期になるとイタリアンレストランや居酒屋などから注文が来るようです。残念なことに今年分はもう完売したようですが、興味がある方は黒にんにく「元気くん」で有名なとうほく天間グリーン・ジ・アース(株)までお問い合わせください。
by 義人
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