最も大きな鳥ダチョウ。日本人にはあまり馴染みがありませんが、原産地の南アフリカでは古くから食用とされてきたようです。なんと古代エジプトの壁画にも描かれているのだとか。人間とダチョウの関わりはとても古いのですね。
そんな南国イメージのダチョウが、実はこの寒い青森でもたくさん飼育されています。青い森BLOGの1207Blueさんも訪れていた「ヘライファーム(十和田市)」です。聞けば、ここは国内最大級のダチョウ牧場だそうです。
南国生まれのダチョウが青森の厳しい冬に耐えられるのか?
ところが、ダチョウはどんな環境にも順応できるたくましい鳥で、マイナス20℃の極寒でも大丈夫なのだそうです。だから、寒い北海道から暑い沖縄まで、日本全国で飼育されています。
ヘライファームのダチョウは、アフリカンブラック、オーストラリアンブルー、タンザニアレッド、スーパーブラックの4種類。きれいな畜舎と雪が積もった放牧場を元気に動き回っていました。(写真はオーストラリアンブルー♂)
ダチョウ肉は、ほかの鳥肉がほとんど白身肉であるのに対し、馬肉のようにとっても鮮やかな赤身肉です。やわらかさと歯応えを併せ持ち、生では馬刺し、火を通すと短角牛のような食感があると言われます。また、低カロリー、低脂肪、低コレステロールで高たんぱくのヘルシー肉としても注目されています。
ダチョウ肉は、肉が本来持つ菌数が少ないため、肉も内臓も生で食べることができます。もちろん新鮮であることが条件。ここでは、自社の食肉施設で衛生的に処理していて、新鮮な生肉のほか薫製やソーセージ、サラミなども生産・販売しています。
ヘライファームさんのお勧めはもちろん「刺身」。寒冷地で育ったダチョウの肉はきめが細やかで、驚くほど臭みがありません。もともとニオイの少ない肉ですが、独自の植物性飼料を与えているため、臭みがほとんどなくなるのだそうです。
今回はおいしい刺身用タレの作り方まで教えてくれました。「しょう油」3に、なんとあの「源タレ」1を加えるのだそうです。欲を言えば、しょう油は「健骨醤油(けんこつしょうゆ)」(上北農産)がベストだそうです。農場の直売所や十和田道の駅「とわだぴあ」で生肉を買うとブレンド済みのタレがもれなく付いてきます。アフリカっぽいのに食べ方は妙に青森っぽい。そんな十和田のダチョウ肉でした。
一度知るとどうも気になる不思議なダチョウ。今回手に入れられなかったダチョウの卵をいつか体験してみよう!と心に決めました。 by 義人
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