今年は日本中雪が多くて大変ですが、
真っ白に雪化粧した街を見ていると、去年行った「冬の白神」を思い出します。
昨年2月、
諸般の事情で冬の白神山地をトレッキングすることなった私。
もともとトレッキングなどにはあまり関心がなかったので、
まして雪山のトレッキングとなると・・・だったのですが、
これが実はとてもとても素敵な体験でした。
西目屋側からの白神山地の入口、
「アクアグリーンビレッジANMON」の近くでガイドさん達と合流。
スノーシュー(現代版かんじき)を履いて一歩山に入れば、そこはもう世界遺産地域。
ただし、そこには春の萌黄色でもない、夏の深緑色でもない、秋の山吹色でもない、
純白のブナの森が目の前に広がっています。
新雪の雪山を歩くのは思った以上に楽しく、ガイドの後ろをついて進んでいくと、
普段は白神の植生を守るために入り込めないところもあるけど、
雪が降り積もった冬は自由に歩いていいのだと教えられ、
ああ、そういう楽しみ方もあるんだと納得。
山の中でブナとコケの共生関係、ブナの幹が水を吸い上げる音の秘密など、
いろんな話を聞きながら周りを見渡していると、
ああ、この場所に一人でいたら死ねるな!
と自然に対する畏敬の念を覚え、少しだけ自分を省みたりも。
帰り道で30メートルほどの斜面にさしかかると「はい、滑り落ちて」と言われ、
少しためらいながらもやってみると想像以上に楽しく、
子どもの頃は雪が積もった斜面をよく滑り落ちていたことを思い出したりもしました。
白神をよく知るガイドの人たちの多くが、
白神の本当の魅力を感じたかったら、冬の白神を経験する必要があるといいます。
雪が白神を育んでいるのも一つの事実なのです。
ここは雪に閉ざされているのではなく、
雪に守られているんだとガイドさんは話してくれました。
荒涼として広大な冬の白神の自然の中に身をゆだね、
子どもの頃のように過ごすこの開放的な時間は、
心が疲れている人にお勧めです(笑)。 by YOSHIHITO
※冬の白神のトレッキングはガイドなしでは危険です。
ガイドの情報については、
西目屋側であれば「ブナの里白神館」(TEL.0172-85-3011)、
岩崎側であれば「サンタランドいわさき」(TEL.0173-77-3311)
にお問い合せください。
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