「りんご茶」という名前から「アップルティー」を思い浮かべがちですが、JA津軽石川(弘前市)の直売所「サンフェスタいしかわ」のりんご茶は、間違いなく”ティー”ではなく”お茶”です。
アップルティーは、紅茶にスライスしたりんごを入れたり、場合によってはりんご果汁を混ぜたりするのが一般的で、市販商品には、りんごフレーバーを添加しただけのモノも少なくないと言います。アップルティーのりんごは脇役にすぎないといったところでしょうか。
ところがこのりんご茶。りんごそのものがしっかりと主役を演じているお茶なのです。
りんご茶は厳選した青森産紅玉だけを使用しています。使用するのは皮の部分。皮をむき、皮が自然に酸化発酵したら、時間をかけてゆっくりじっくり乾燥させ、丁寧に刻みます。最後に、りんごの風味を引き立たせるため、ほんの少しだけシナモンを加えて味を調えます。もちろん合成着色料や酸味料は一切使用していません。しかも全て手作業。100㎏の紅玉から生まれるりんご茶はわずか2㎏だそうです。
紅玉から生まれる鮮やかな天然ピンク。つくりものではないやさしい香り。さわやかな酸味。すべてが心地よい、超自然派のお茶なのです。茶葉を使わないので、正確にはお茶と呼べないのかもしれませんが、ティーというより、やっぱりお茶と呼びたくなる。そんな飲み物です。
最近は、りんご茶として飲む人に加え、自分だけのアップルティーをつくるため、ブレンド用に購入する人が増えているようです。まだブレンドを試したことはありませんが、そのオリジナルティーを飲む瞬間より、自分なりにブレンドしてお茶を入れるまでのゆっくりした時間が楽しそうな、そんな気がします。 by 義人
掲載されている内容は取材当時の情報です。メニュー、料金、営業日など変更になっている可能性がありますので、最新の情報は店舗等に直接お問合せください。