六戸町の田園の中にたたずむ「大西ハーブ農園」。
約150種類物ものハーブを生産するこの農園では、トマトの原産地であるアンデス高原に今でも自生するという野生種のトマトを生産しています。それが”インカトマト”です。

インカトマトの実は完熟しても小指の先ほど。ミニトマトの半分くらいの小ささで、とてもやわらかい果皮が本来の風味をしっかりと包み込んだようなやさしい味がします。数値だけを見れば糖度はそれほど高くありませんが、酸味とのバランスに優れ、自然な甘さに満ちています。しっかりとした果肉ととろける果皮。これは驚きの食感です。
青森はアンデス高原の緯度(南緯40度)とほぼ同じ北緯40度に位置します。
大西ハーブ農園では、インカトマトの導入当時、国内では常識となっているハウス栽培や支柱栽培を試みましたが、本来の味を引き出せず生産量も伸びなかったそうです。試行錯誤を繰り返した後、原産地に近い環境に恵まれながらそれを無視していたことに気づき、より自然に近い条件下で野生種の生命力を生かす現在の栽培方法を確立しました。
ここではコンパニオンプランツを利用しながら、ハーブと同じように無農薬で栽培しています。

全国の有名シェフ達が指名買いするほど人気が高い大西ハーブ農園のハーブやインカトマトは、六戸町の産地直売所「メイプルふれあいセンター」十和田市の道の駅「とわだぴあ」で手に入ります。また、同農園が直営する農家レストラン「輝櫻庵」で存分に楽しむこともできます。by 義人
<記事の追加と訂正です。>
※1 インカトマトの収穫は7月中旬から霜が降りる頃まで。天候次第でずれ込むこともあります。
※2 インカトマトは大西ハーブ農園だけで販売しています。ご注意ください。
※3 記事の看板写真は国道から少し入ったところに掲げられているモノです。国道沿いには小さな看板が出ているくらいですから、交通事故に気をつけながら、よーく探してください。