つがる市の玄関口、JR五能線木造駅。
高さ17メートルにも及ぶ巨大な遮光器土偶のモニュメント(シャコちゃん)が
遠く見つめるように張り付いているこの駅の正面に、
神武食堂というお店があります。
大正の末に神武次郎さんが開いたこの食堂、
今は四代目の祥仁さんが跡を継いでいます。
今でこそ少し寂しい木造駅前ですが、
昔は貨物の積み卸し駅として大変な賑わいを見せており、
駅前には馬車の列が出来るほどだったようで、
神武食堂はいつも混雑しているくらいの人気のお店だっとそうです。
四代目祥仁さんは、
曾祖父から続くこのお店を自分たちの時代で終わらせることはできないと、
子供の頃は手伝わされるのが嫌でしかたがなかったこの道に進むことを決心。
東京に出て本格的な中華を修行し、十年ほど前に満を持して店を継ぎました。
本格的な中華を修行しただけあって、
これまでの大衆食堂メニューに一部中華料理を加えて営業しています。
当時を振り返り「厳しかったー」と漏らすだけの修行をしただけあってなかなかの味で、
特製肉味噌の載った坦々麺は付近でも評判の一品。
ある時、東京の食通の知人を案内したことがあるのですが、
東京で店を出しても十分評判になる味と絶賛していました。
また一方で神武食堂伝統の味もきちんと守っており、
中華はニボシ、カツオ、トビウオをベースにした創業以来のあっさり味で、
昔からのお客様にも喜ばれています。
他にも、ラーメン用の丼を使用した丼ものは、
ノーマルでもご飯大盛り状態で若い人に人気があります。
木造駅の近くに行く機会があったらお勧めのお店です。
by YOSHIHITO
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