「きみ」は青森の方言で「とうもろこし」のこと。
このスリッパは、自然乾燥させた「きみ」の「から(果皮)」から作ります。
「きみがらスリッパ」をつくっているのは「十和田市きみがらスリッパ生産組合」の女性達。
馬産地として知られる十和田市は、その昔、飼料用とうもろこし「デントコーン」の栽培がとても盛んで、食用とならないきみがらが大量に廃棄されていました。このきみがらを再利用できないかと考え、生まれたのが「きみがらスリッパ」です。それは1947年(昭和22年)のこと。1963年(昭和38年)には「十和田きみがらスリッパ生産組合」が設立され、その知恵と技術を守り伝えて今に至っています。
「きみがらスリッパ」は、材料の生産から製品の仕上げまで、すべて昔ながらの手作業で行われます。長さや厚さが異なるきみがらを細く裂き、適度な湿りを与えながら、ひと目ずつ手で編み上げていくので、普通は1日1足が精一杯だと言います。また、天然素材を使っているので同じ商品は二つと誕生しません。工業製品にはない贅沢がたしかにあります。
丈夫で軽く、湿気を呼ばないのでいつでもサラサラの履き心地が楽しめます。おまけに、編み上げることによって足底に空気の層ができるため、寒い冬でも温かく、クッション性にも優れています。天然素材100%なので、お肌が弱い方にも安心してご利用いただけますし、中には肌のツヤがよくなるからと愛用する方も多いようです。
可愛らしい形ときれいな色合いから、履き物としてだけではなく、状差しや室内のインテリアとしても人気がある「きみがらスリッパ」は、道の駅「とわだ」でお買い求めできますし、隣接する「匠工房」では自分で作ることもできます。(5月~3月の毎月第3日曜日 10:00~15:00 所要時間120分で料金はひとり2,500円 最大5人)
汗ばむ季節は青森ならではのロハスな「きみがらスリッパ」で快適に! by 義人
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