“ソトコト”というロハス系の雑誌の11月号に
田中昭三さんが作った山ぶどうのバックが紹介されていました。
一度お会いしたことがあるだけですが、
人柄がとてもすてきな大好きな職人さんの一人なので、
とても嬉しく思っています。
田中さんの商品を扱う三上工芸は、
弘前で古くからあけび蔓細工などの仲卸・販売を行ってきたお店です。
数人の職人さんから商品の販売を任されており、
店内には数多くのあけび蔓細工がディスプレイされています。
このあけび蔓細工というのは、
見れば見るほど面白いもので、
その編み方にはいくつもの種類があります。
基本となる並編み、
横を1列ずつずらす洞(ほら)編み、
縦横同数の複数の蔓で編む元禄編み、
隙間無く縦横に編み込む網代編み、
他にも数多くの編み方があると聞きますが、
機能面から編み分けられているように思うこの編み目は、
デザインされた文様のような美しさも兼ね備えています。
網代編みは縄文時代からある編み方で、
三内丸山遺跡から出土した通称縄文ポシェットもこの編み方です。
縄文ポシェットを見た職人田中昭三は、
「わのどおんなじ編み方だな(私のと同じ編み方だ)」
と言ったそうで、このレプリカの作成にも携わっています。
縄文時代から現代に至るまで、
青森県では誰か彼かがこの編み方をし続けていたと思うと、
なんとなく青森らしさを感じます。
昔はたくさんの人がこういった技術を持っていましたが、
今では数えるくらいの人しか技術を継承していません。
今現役の本物の職人達の仕事が高く評価され、
あとを継ぐ世代が生まれることを期待するのみです。
by YOSHIHITO
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