青森には、おいしいアップルパイがたくさんありますよね。
今回は、そんな中から、弘前で出会ったおいしいアップルパイを紹介します。
フレンチレストランの「フランス食堂シェ・モア」さんがつくる『まるごとりんごのチーズ風味パイ』です。

おいしさにはもちろんワケがあります。
まずはりんご。
契約農園から直接取り寄せる完熟した「紅玉」だけを使っています。
紅玉といえば昔の品種。
価格暴落や嗜好の変化で「ふじ」へと更新され、減産の一途をたどってきましたが、料理やお菓子にはこの品種に勝るものがなく、最近は再び人気が出ています。
このアップルパイには、その紅玉がまるごと一個入っているんです。
そして調理法。
独自の密封調理でわずかなシロップを果肉の奥までしっかりしみこませ、スチームオーブンで丁寧に蒸し上げるので、果肉の食感を残しつつも、皮さえ気にならないというおどろきの柔らかさに仕上がります。
焼いたり煮たりするとりんごの旨味がどうしても流れ出てしまいます。でも、この調理方法だと、りんごの旨味を閉じ込めながら蒸し上げるので、おいしいだけでなく、栄養成分までしっかり残っていてよりヘルシーなのだそうです。
ベース生地にタルトの生地を入れ、くり抜いたりんごの真ん中にクリームチーズを入れ、パイ生地で包んだらオーブンで焼いてできあがりです。
こんがりと黄金色に焼きあがったアップルパイ。赤くそまったりんごの色は紅玉の皮の色です。パリッ、サクッ、シャキッ。それはそれは、見事なおいしさでした。
このアップルパイが食べられるのは9月から4月まで。お取り寄せもできるようですから、一度召し上がってみてはいかがでしょう。
by 義人
※こちらの藤田シェフが「紅玉」と並んで調理におすすめする品種があの「彩香(さいか)」。いつか『彩香のまるごとパイ』も食べてみたいです。