東京に出張に行くと、一休みしたいときや次の仕事までの合間の時間は、
チェーンのコーヒーショップをよく利用しています。
というか、街中を歩いていてもあまり喫茶店を見かけないため、
選択肢があまりないのも事実で、
安くコーヒーを飲め、一応休憩もできるので問題はないのですが、
やはりそこにはくつろぎがないのも事実です。
さて、弘前へ出張に行って、同じように一休みしようとすると、
魅力的な喫茶店が数多く今も残っていることにほっとし、
青森県が田舎であることを嬉しく思ったりします。
この日入ったのは、土手町を少し過ぎた一番町坂にある「葡瑠満(ぶるまん)」。
入口の「かうひいや ぶるもん」の文字は以前から知っていましたが、
実はなかなか機会に恵まれず、入ったのはこの日が初めての喫茶店です。
店内に入って最初に感じたのは「セピア色」。
古いという意味ではなく、渋くてかっこいいという意味で「セピア色」。
当然、実際はフルカラーの世界なんですが、
その店の造り、調度品、そしてマスター、全ての雰囲気がセピア色で、
そこにいる自分までもがかっこよく感じるほどw(もちろん勘違いですが…)
カウンターでは常連の老婦人がマスターと会話を楽しんでいるようなので、
板張りの床の店内を軽く音を立てながら歩き、少し奥のテーブル席へ。
壁掛け時計の色合いに渋さを感じながらメニューを眺め「もかまたり」を注文。
席で待ちながらカウンターに目をやると、
ペーパードリップで丁寧にコーヒーをいれるマスターの背後には、
何十種類ものカップとソーサーが並んでおり、
後で調べてみると、これらはマスターが開店以来収集している大倉陶園のもので、
差し出されるのはマスターの気分によって決まるのだそうです。
少しして私の前に差し出されたのは金色のバラがあしらわれた白いカップ。
上品で華やか、私にはぴったりのカップですwww
コーヒーは本当に美味しくて、久々に旨いコーヒーを飲んだと思えるもので、
コーヒーの味にはマスターのこだわりを十分に感じることができます。
そして、それと同じくらい、この空間が持っている雰囲気に
くつろがせてもらった気がしました。
by YOSHIHITO
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