八戸地方に古くから伝わる名物料理に「いちご煮」があります。
「いちご煮」とはウニとアワビの潮汁。
八戸地方発祥のの郷土料理で、
汁に浮かぶウニの姿が朝靄にかすむ野いちごに似ていることから名付けられたといいます。
もともとは漁師達の浜料理だったようですが、
古くはお殿様の食膳にも供されていたようで、
宴席に欠かせない晴れの料理として定着しています。
今でも南部地方で行われる結婚披露宴ではほとんど、
八戸市内で開かれる場合はまず間違いなく出てくる一品です。
ウニもアワビも使ういちご煮は、
いかにも高級な料理なのでそうそう食べられるものではありませんが、
今は「いちご煮缶詰」が商品化されているので、
少しだけ勇気(笑)を出せば、
家庭でも気軽に楽しむことができます。
1缶で千円もする「いちご煮缶詰」。
温めてそのままいただいてもおいしいのですが、
是非試していただきたいのがいちご煮の炊き込みご飯です。
お米を研いで水を切り、
いちご煮缶詰の汁と具を入れて、
お米に合った目盛りまで水を入れてスイッチ(タイマー)オン!
磯の風味が食欲を刺激する「いちご煮ご飯」のできあがりです。
市販されているいちご煮缶詰は2~3合がピッタリ。
3合で炊けばやさしい上品な味のいちご煮ごはんが、
2合で炊けば写真のような具だくさんっぽくて(笑)塩気が強いいちご煮ごはんが炊きあがります。
私にとってはごく当たり前の食べ方だったんですが、
やったことがない人は意外と多いようですね。
いちご煮ごはんの味は、缶詰によっても米の量によっても異なります。
お金はかかりますが、
いろいろないちご煮缶詰で試してみるのも楽しいと思います。
そうそう、今月28日~29日には階上町で「いちご煮祭り」が行われます。
箸を立てても倒れないほど具だくさんの「元祖いちご煮」もありますので、
こちらにも是非足を運んでみてください。by義人
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