中央弘前駅を出て右手、
坂道を少し登ったところにあるゴシック様式、赤煉瓦造りの洋館・弘前昇天教会。
この教会の前を通り過ぎて少し行ったところに
“車寿司”というお寿司屋さんがあります。

“車寿司”は店主・原子清昭さんが昭和45年に構えたお店。
修業時代に習得したという「うなぎ」を出しているちょっと変わったお寿司屋さんですが、
料理の質が高いことでも有名で、
いち早く使われる旬の食材の料理を目当てのお客さんも多いとか。
この店の名物が八色巻き。
白身魚、マグロ、ウニ、エビ、シャコ、貝類、エビッコ、キュウリ、
八種類の具材を海苔一枚半で巻く弘前系生太巻きです。
原子さん曰く「良い素材を使った太巻きを作りたかった」と話すだけあって、
それぞれの素材が惜しげもなく、ふんだんに使われており、
その素材たちが見事にシャリの中で溶けあっていて、
生太巻き特有の複雑な風味を楽しむことができます。
キュウリの食感がちょうど良いアクセントになっていて、
反対側のエビッコのつぶつぶの食感とのバランスがなかなかです。




生太巻きというものは本当に面白いもので、
職人さんによって、素材を重視したもの、
食感を重視したもの、色取りを重視したものなどがあり、
どこのお店もオリジナルの個性を生太巻きに表現しています。
握りとは異なり明確な違いがあるのが面白いところです。
“車寿司”には海苔一枚で六種類の具材を巻く六食巻きもあり、
こちらは八食巻きに比べるとひとまわり小さく、食べやすさで人気があります。
生太巻きは一口で食べたいけど、口の大きさに自信がない、
と言う方には六色巻きがお薦めです。
以前は座敷だったところにも、
和風チックな椅子とテーブルを入れるなどの配慮があるのも嬉しいところ。
さまざまな場面で利用しやすいお店だと思います。
もちろん普通の握り寿司も美味しいです。
by YOSHIHITO