先日、お客様を案内しながら県内の果樹産地を回りました。
その中で大好評だったのが、
2003(平成15)年にデビューしたりんご「彩香(さいか)」です。
この品種は、
今からちょうど30年前の1977(昭和52)年、
青森県りんご試験場が「あかね」という品種に「王林」を交配し、
それから厳しい試験と選別を長年繰り返して育成しました。
果皮は鮮やかな紅色で果肉は美しい白。
控えめな大きさながら、
肩を怒らせたような無骨な形で、
サビと呼ばれる茶色い部分を生じることもありますが、
豊かな香りとコクのある甘味に加えて、
今時のりんごにしては珍しく、
深みのある酸味がしっかりと利いているりんごです。
見た目と甘さが評価の中心だった頃、
おいしくても色や形がそろわないりんごや
果物が本来持っているはずの「酸味」があるりんごは敬遠され、
どんどん姿を消してしまいました。
しかし、
りんごのおいしさを知りつくしているりんご試験場の研究者達は、
甘いだけじゃなく、確かな酸味を持ったおいしいりんごをつくりたかったのだそうです。
おいしいって甘いこと?、
本物の味が求められる現在、
甘さだけではなく、
りんご本来の甘酸っぱさが見直されています。
美しいってどんなこと?
何かにつけて「ふじ」と比較されますが、
その品種らしさが美しさだと思いませんか?
「見た目より味」を求めるプロの料理研究家の方々からは、、
甘さに負けない酸味と緻密な果肉が調理にも適していると高く評価されています。
りんご王国あおもりで選び抜かれた「彩香」は、
そのまま食べても、食材として利用してもおいしい、
”くだもの通”のためのりんごなのです。
「彩香」の収穫は9月下旬から。
まだまだ生産量が少ないので馴染みが薄いかもしれませんが、
お店で見かけたら超ラッキー!絶対買いですよ!!(笑)
by義人
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