NonoUe人形の館
七戸町の中心部から八甲田山方面に約4キロほどのところに、山あいの農村風景が美しい野々上と呼ばれる集落があり、ここに”NonoUe人形の館”はあります。
外観はいたって普通の昔の学校。中に入ると昔懐かし木製の廊下の出迎え。その雰囲気に安心して展示室に一歩足を踏み入れると、そこには異空間に迷い込んだかのような幻想の世界が広がっていて、ちょっと衝撃を受けるほどです。
奈里多究星さん
ここで創作活動を行っているのは、七戸町出身の現代人形アーティスト・奈里多究星さん。もともと東京を中心に活動していましたが、2004年から活動の拠点を七戸町に移し”NonoUe人形の館”をオープンしました。
七戸町は稀有な幻想画家として知られた故鷹山宇一さんの出身地であり、町立で「鷹山宇一記念美術館」を建設するほど美術分野への理解が深いところ。
“NonoUe人形の館”も、廃校となった野々上分校を利用し、アーティスト・イン・レジデンスのような活動ができないかという町からの提案に応えたものでした。
ここには奈里多さんが創作した人形の展示ギャラリーだけではなく、創作活動の中心となるアトリエ、人形を使っての撮影用スタジオ、人形を作ってみたいと思おう人のためのゲストアトリエなど、人形というキーワードの総合的な創作環境があります。
KYUSEI-DOLLS
奈里多さんが作る人形たちには驚くほどの存在感があります。
奈里多さんは本来的に人形を作りたいのではなく、自分が表現したい世界を表す手法として人形を用いています。これまでも、創作した人形を使っての映像作品の制作、舞台作品の制作を自身の創作活動のキーにしてきました。そのため、彼が作る人形たちは、人形としての美しさ以上に、映像にしたときの存在感や舞台上での存在感がより高められているように感じます。
奈里多さんは「うちの人形達は写真写りが良いんですよ」と話します。
奈里多さんが話す通り、彼の人形たちはカメラに収まったとき、想像以上に綺麗に、その存在感を出しています。通常、こういった場所での撮影は禁止ですが、奈里多さんは、自分が了解していれば撮っても構わないと言ってくれています。
皆さんも一度足運んでみてはいかがですか?
by YOSHIHITO
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