私は「おにぎり」が好きです。
コンビニおにぎりも嫌いではありませんが、
やはり人の手で握られたものは最高です。
農産物に詳しく、ご飯にとてもうるさいNさんという方は、
「おにぎり」とは信頼の食べ物だと言います。
直接、人の手で握られ、加熱・殺菌という行為が介在しない「おにぎり」は、
作り手に対する信頼がないと美味しく食べることはできないのだそうです。
言われてみると確かにその通りで、
一番美味しかった「おにぎり」って、
やっぱり母親が作ってくれたものだと思いませんか?
そんな私が一番好きな「おにぎり」は何かと言うと”味噌おにぎり”。
おにぎりを握り、手に味噌をとっておにぎりの全体に塗りつけ、
うっすらと味噌の色をしたおにぎりをそのまま食べると、
味噌の甘くてコクのある味がご飯にぴったり。
考えてみると、生の味噌でご飯を食べる機会って少ないんですよね。
“味噌おにぎり”をネットで調べてみると、
けっこう面白い事実が分かります。
一つは、ヒットするものの多くは味噌をつけて焼いたものや、
大葉味噌などのように味付けが施されたものを、
中に入れる具材として使ったり、片面だけなど一部に塗ったもので、
おにぎり全面にただの味噌を塗り、
そのまま食べるというのはあまり見かけません。
そして、あまり見かけない”味噌おにぎり”ですが、
たまにこれに触れているページもあって、
その多くが「実はこれが美味しい」「母や祖母がよく作ってくれた」など、
我が家の隠れメニュー的に紹介しており、
その美味しさに自信をもっています。
また、決して一部の地域の食べ物ではなく、
けっこうみんな食べたことがあることも分かります。
私も”味噌おにぎり”はローカル色の強いものだと思っていましたが、
考えてみれば、味噌をつけた焼きおにぎりがスタンダードであるのですから、
その前身である焼かない状態もまたポピュラーであって当たり前。
それでも、これを郷土の味、母の味と錯覚させてしまう素朴さが、
“味噌おにぎり”にはあって、今も大好きな「おにぎり」です。
具はもちろん青森スタンダードのすじこ。
「あっつうまんまにすじこ(熱いご飯にすじこ)」は、
美味しい組み合わせを表す青森の言葉。
おにぎりの具がすじこだと何故か嬉しい気持ちになるのは、
青森人だからでしょうか?(笑)
by YOSHIHITO
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