温泉を利用して「麻」を「蒸」したから麻蒸、転じて浅虫。
戦国期からその地名が見られる古来の温泉地です。
温泉街の前方には陸奥湾が、
温泉街の後方には山並みが、
温泉街の内側には風情が広がる素敵なところです。
この街の国道沿いにある”鶴亀屋食堂”は、
これまでにも
ラーメンと焼きそばで一度(浅虫は良いところ、鶴亀屋は良い食堂)
肉汁めし定食と魚ねべ定食で一度(鶴亀で縁起の良いランチ)
で紹介していますが、このお店には驚くべきメニューがもう一つあります。
この店の名物として最近脚光を浴びているのは”マグロ丼(800円)”。
とにかくマグロの量がすごい。
マグロだけの重さで500g~700g。
スーパーなどで冊売りしているものだと軽く2本分。
食べても食べても、食べても…ご飯がなかなかで出てこない。
けっこう食べて腹がいっぱいになった頃にご飯がようやく姿を現しましたが、
それくらいマグロを食べた後でちょうど良い感じのマグロ丼。
それくらいマグロの量がものすごいのです。
しかもそれでたったの800円。あり得ません。
鶴亀屋食堂の店主・佐藤勇さんは、
自身も小型のボートを駆って海に出る釣り師。
魚の目利きに間違いはありません。
そんな佐藤さんが見つけたのが、
市場で求められている「色」が出ていないため、
安い価格で売られているマグロたち。
色合いは悪いが味はしっかりしているのにもったいない。
佐藤さんは独自のルートと培ってきた信用で、
こうしたマグロを仕入れどんぶりにして出したところ大評判になりました。。
マグロ自体の産地はさまざまですが、
運が良ければ海峡産のときもありますし、
マグロの部位も赤身のときもあればトロもあるような感じで、
その辺が仕入れたマグロ次第というのはご愛嬌。
マグロはヅケにしているので旨味がしっかりしていてかなりの美味しさ。
800円でこの量ですからマグロ好きにはたまりません。
父親が釣り好きだったため、佐藤さんも釣りが大好きで、
父親の背中におぶさり、生まれた時から釣りをしていたと豪語します。
また、その人柄によって築いた人間関係によって、
なかなか手に入らない素材にもルートが出来ました。
こうした釣りの成果や特別に仕入れ材料は、
その日の食堂の「張り紙メニュー」となって登場します。
なので、このお店は通うほどにサプライズに出会うことができそうです。
この日の張り紙メニューは「海峡マグロの尾肉のステーキ」。
マグロの部位の中でも一番動くところなので、
食感は肉に近いものがあってまさにステーキ。
めったに食べることができないだけに最高でした。
もう一つ、鶴亀屋食堂で人気のメニューが天ぷら系の料理。
店内に大きく「当店の天ぷらに天つゆはついておりません。
しょうゆ、ソース、塩をお使いください」と張り紙がある食べ方も特徴。
人気の”三天丼”は、えび天2本、イカ天5個に
バカでかい野菜天が1個乗ったこれまたボリューム満点の天丼です。
マグロ丼や三天丼で驚きの美味しさを味わうも良いし、
ラーメンや肉汁めし定食で懐かしい美味しさを味わう良いし、
なにかと楽しめちゃうお店です。
by YOSHIHITO
<これまでの鶴亀屋食堂>
2007年 07月 20日 鶴亀で縁起の良いランチ
2007年 08月 01日 浅虫は良いところ、鶴亀屋は良い食堂
2008年 02月 19日 鶴亀屋食堂のマグロ丼にまつわる話、でも食べたのはラーメン
掲載されている内容は取材当時の情報です。メニュー、料金、営業日など変更になっている可能性がありますので、最新の情報は店舗等に直接お問合せください。