10月の大間町の枕詞は「マグロ」。
この時期、マグロ抜きで大間町が語られることはないように思います。
今でこそ完全にブランド化した「大間のマグロ」ですが、
数年前までは知る人ぞ知る高級食材。
その昔から築地などで一級品に格付けされていましたが、
1975年頃から魚影が少なくなり、
大間沖からの水揚げがほとんどなくった時期もあるそうです。
1993年頃から水揚げ復活し、
それ以降は100~300kgクラスのマグロが、
安定して水揚げされるようになったと言います。
1983年の映画「魚影の群れ」、
2000年のNHKテレビドラマ「私の青空」など、
大間を舞台にした作品が制作されたことによって、
大間=マグロが一般にも定着し、
最近では毎年のようにドキュメンタリー系の番組も作られており、
「大間のマグロ」のブランド化は極まった感じもします。
大間崎沖の近海で釣れる大間のマグロ。
津軽海峡の厳しい自然は最高のマグロを育て上げ、
他のマグロに比べても圧倒的に高値で、
ほとんどが築地などの大市場へ直送され、
地元で口にする機会はあまりありませんでした。
マグロが大間町を象徴するようになったため、
数年前からは大間町でも「大間のマグロ」が食べられるようになりました。
この時期に大間へ行ったらマグロを食べる、
これは間違いなく定石ですが、
大間の面白さはそれだけではありません。
大間町にある本州最北端の食堂”かもめ食堂”。
もちろん、マグロ丼も名物ですが、
前から特にライダー達の間で評判だったのが「大間崎丼」。
醤油ベースのタレで甘辛く煮付けたイカとホタテが、
どんぶりいっぱいに盛られたこの店のオリジナルで、
大間から北海道に渡るライダーの間で口コミによって広まりました。
甘辛味のイカとホタテはなんとも言えない美味しさで、
妙に食欲をそそる一品です。
値段はマグロ丼と同じ1,500円。
どちらを選ぶか迷いどころです。
とは言っても”マグロ丼”も美味しかったわけですが(笑)。
by YOSHIHITO
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