日本全県味巡り・青森編を収録した「美味しんぼ」第100巻が発売されました。
あの海原雄山が、あの山岡士郎が、
とにかく青森の食文化や自然を賞賛しまくってますので、
読んでみる価値はあると思います。お薦めです。
実は、昨年、原作者の雁屋哲さんが青森の取材に来たとき、
縁あってこれに同行することができたのですが、
雁屋さんは海原雄山と山岡士郎を足して2で割ったような方で、
味に対して非常に厳しい姿勢を持ちながらも、
とても気さくに、人との触れあい大切していました
どの取材先も和気あいあいとした雰囲気でした。
この時残していった雁屋さんの色紙をけっこうあちこち見かけます。
青森県全域をくまなく巡る取材の際、
雁屋さんは行く先々で青森の自然の素晴らしさ、
青森の郷土の料理の魅力を賞賛されていて、
その言葉が青森に住む人間としてとても誇らしかったのですが、
それらは美味しんぼのストーリーの中で、
海原雄山の言葉を通して、
「青森。青い森。なんと美しい名前ではないか。
これだけ美しい名前の県は他にないだろう。」
「青森は伝統的な生き方を守り、地域の人々の連帯と誇りを盛り立て
自分たちの文化を豊かにしている。」
また、山岡士郎の言葉を通して、
「青森に日本人の味の大本、
もっと言えば関東以西の人間が失った日本人の大本が残っている」
と表現されています。
びっくりするほどの賛辞であり、
青森に対する自信のようなものがより強くなりました。
今回登場した料理は、
津軽そば
焼き干し
すまし等
南部せんべい
小川原湖の天然ウナギ料理
若生おにぎり等
すかかす
身欠きニシンと山菜の飯寿司等
品川汁
きのこ料理等
ふじつぼ
きのこ鍋
木村秋則さんのりんご
ガマズミ
干し菊
菊花巻き等
津軽塗り
津軽三味線
アワビの肝鍋等
モクズガニのひっつみ等
大鰐温泉もやし
温泉もやしの炒め物等
じゃっぱ汁
べこ餅
豆漬け等
馬肉料理
ケツメイ茶粥
けいらん
マグロ料理
せんべい汁
きんか餅、などなど。
もちろん、これらが青森の食文化のすべてではありませんが、
けっこうな情報量だと思います。
それもこれもすべて、
取り上げられた方々による伝承と保存があったからこそのこと。
これからも郷土の料理が失われることなく、
受け継がれていくことを期待するばかりです。
自分の住む土地の良さは、
そこに住む人間には分かりづらいもの。
青森のことをあまり知らない人にも読んで欲しいですが、
青森に住む人に是非読んでほしい気もします。
by YOSHIHITO
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