青森県は本当に日本酒が美味しいところです。
田酒や豊盃は全国ブランドとして名を知られ、
プレミアが付くほどの人気ですが、
他にも美味しいお酒が数多くあります。
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数年前に焼酎ブームが到来し、
いわゆる乙類焼酎の美味しさが世に知れると、
何となく日本酒に飽きていた私も焼酎を飲むようになりました。
そして2年前、ある人と出会うことになるのですが、
その人は津軽の地酒をこよなく愛する人で、
自分はこういう酒が好きなんだと私に一杯のお酒を勧めてくれました。
それが「鄙亀」というお酒です。
この「鄙亀」を飲んだ時は驚きました。
もともとそれほど大したお酒を飲んでいた訳ではありませんが、
「鄙亀」は自分の日本酒観を変えるほどの説得力がありました。
口に含むと日本酒の力強い風味が広まり、
飲むとすーっと流れ落ちるように切れていきます。
それ自体で味が完結しているため、
これだけあれば何もいらない、そんな風に感じるお酒。
日本酒って旨いなと心に浸みてくるようなお酒でした。
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「鄙亀」は弘前市にある石場屋酒店の店主が、
津軽の蔵を巡り歩き、自分がこれだと思った酒を買い付け、
オリジナルの名前で販売しているお酒です。
日本酒の本来の姿として純米・無濾過・原酒を好む店主の理想型であり、
津軽の地酒のあるべき一つの姿を示したもののようにも思えます。
津軽の人は味の濃いものを好むと言われますが、
津軽の濃い味付けには一時期流行った淡麗辛口は物足りなく、
それ故に味の濃い、まるで米を飲むようなお酒こそが似合います。
そしてそれが津軽の地酒のような気がします。
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青森県が開発した酒米に「華吹雪」という米があります。
「鄙亀」もこの米を使って作られたお酒です。
最近、日本酒に関するホームページを調べていたら、
酒米の王様「山田錦」、幻の米「亀の尾」、
そしてこの「華吹雪」を代表的な酒米と紹介していたページがあり、
これには嬉しい気持ちになりました。
by YOSHIHITO
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