皆さんは野菜、ちゃんと食べてますか?
…なるほど、食べてますか。それは良いことですね。
じゃあその野菜は「どんな」野菜ですか?
うーん、と悩んでしまい、訪れたのが横浜町にある「はまなす生産組合」さんです。
有機栽培を初めて23年、ここで栽培する野菜はJASの有機農産物に認証されています。
はまなす生産組合さんでは、きゅうり、トマト、大根、パセリ、にんにく、ちりめんキャベツなど、さまざまな作物を栽培しているのですが、まずハウス栽培の作物のエリアを見せていただきました。
ぱっと目に付いたのは、ハウスの間になんだか無造作に生えている雑草…これって、作物に影響はないんですか?普通はもっとこう、きれいに刈り取られているような…
代表の鈴木さんによると、「野菜につく害虫が増えると天敵がやってきます。雑草はその天敵が(さらなる天敵から)隠れる場所になるのです。雑草にも役割があり、作物とあわせてコントロールしています。」とのこと。
お話を伺っている途中で、きゅうりを一本いただきました。最近主力になっているブルームレスではありません。カボチャなどへの接ぎ木もしていない自根のきゅうり。持つとトゲが痛いくらいにあって、少し曲がっています。昔のきゅうりはみんなこうだった気がするのですが、どうでしょう。
折ってみると、ああ、水がしたたるような瑞々しさです。きゅうりらしい香りが辺りに漂い、そして食べると考えている以上に甘い!普通きゅうりの端の部分は苦みがあったりするのですが、全くそういうこともありません。歯応えもあって、なんだか懐かしい感じです。
そして驚いたことに、このきゅうりは一度折ってから元のようにつなげると、横に持って手を離してもくっついたままになります。細胞が細かいからできる芸当なのだとか。
鈴木さんが言うには「土もあまりいいものばかり入れてもだめなんです。有機栽培の財産は土の中の微生物で、いい菌と悪い菌、とりまぜてたくさんいるのが良い。自然のままで育てることで、何か(病気など)あったときの抵抗力がつきます。」
ここで、その前に訪れた、同じく無農薬で野菜を栽培しているTさんのお話を思い出しました。「水が作物に入っていくのだから、水が汚れるようなものは使わない。土の中にいるたくさんの微生物を殺すようなものを使ってもいけない。」
自然を人間の都合に従わせるのではなく、自然に合わせて、昔からの知恵を活かして作った野菜…と考えていたら、“滋味”という言葉が頭に浮かびました。
「滋味」 栄養があって味のいいこと。栄養豊富でおいしい食べ物。(大辞泉)
慈しむように育てられた野菜に自然の水がしみ込んだ味…そんな想像をすると、なんだかしみじみとうまい野菜であるなぁ、と感じます。
そんな野菜を”知りたい”のなら、はまなす生産組合さんで行っている消費者と生産者の交流会に参加してみてください。今年の開催は7月13日。青森の大地に育まれた野菜を知れば、きっともっと野菜を、青森を好きになれるんじゃないかと思います。
ちなみに八戸市のオステリア・デル・ボルゴさんでもこちらの野菜を使っていますので、まずは味わいたい、という方はさっそく予約しましょう(笑)
by くどぱん!
■はまなす生産組合
青森県上北郡横浜町字上イタヤノ木1
TEL.0175-78-3104
<消費者と生産者の交流会>
開催日:平成20年7月13日(日)
受 付:9:00~10:00
開 催:10:00~13:00
参加費:500円(昼食あり)
※詳細ははまなす生産組合へお問い合せください
掲載されている内容は取材当時の情報です。メニュー、料金、営業日など変更になっている可能性がありますので、最新の情報は店舗等に直接お問合せください。