行きたい行きたいと思っている内に、残り期間わずかになってしまった県立美術館の秋のコレクション展。
今回のテーマは、
太宰治を取り巻く画家達、海外版画特集、相馬貞三と青森県の民芸。
来年生誕100年を迎える太宰治。
ということで、彼と交流のあった青森県の画家達 (小館善四郎、阿部合成、関野凖一郎など) の作品が紹介されています。
檸檬の画家で知られる小館は、兄が太宰の姉と結婚したため、義兄弟の間柄。
その二人にとっての姪っ子がモデルになったと言われている小館の作品も展示されていました。
少女に対する愛情が感じられる温かみのある作品ですね。
※今回は美術館に許可を得て撮影しております。通常は「あおもり犬」の撮影スペース以外では撮影が禁じられています。
また、太宰の青森中学時代の同級生であり親友であった阿部合成が描いた芦野公園(金木)の太宰文学碑のスケッチなども展示されています。
そして、彫刻家・成田亨によるウルトラマンやウルトラセブンに登場する怪獣、宇宙人のデザイン原画も展示されていますが、彼も太宰と無関係ではありません。
成田は青森高校時代に、阿部から絵を教わっていたことから、終生、師のひとりとして尊敬し続けていたそうです。
尊敬する阿部の親友・太宰の作品も随分読んだということで、アーティストたちって不思議と繋がっているものなんですね♪
更に、今回の展示では、相馬貞三生誕100年記念として、「相馬貞三と青森の民芸」が紹介されていました。
外光の入る空間に飾られた巨大な凧や、駒などの玩具。
葡萄蔓の手提げや、こぎんの衣装などを見ることができます。
こぎんは、袖が狭い仕事着と袖が広いお出掛け着をマネキンに着せて展示。
薄い生地に刺すことによって、少しでも暖かくなるように工夫しているのが良く分かります。
スタッフにお願いすると衣装の背面も見ることができます!
そして、こぎんは女性が男性に刺してあげたものですが、
今回の展示では、結婚の際に、男性が女性に作ってプレゼントしたという
ミノのおしゃれコート「伊達げら」も見ることができます。
男性から贈られた伊達げらを、当時の女性は大事に使っていたそうです。
また、南部地方のカラフルな菱刺しもこぎん刺しと同時に展示されていて、実際に手に取れるコーナーもある貴重な機会。
※12月14日には、凧揚げ大会も開催されるそうです。津軽凧持参で、参加することができます。
そして、ボックスアート展の時に制作中だった柴川敏之の「2000年後の未来遺跡 三内まるごとミュージアム」もアチラコチラで楽しめました。
本物の遺物とコラボさせて展示しているので、どっちが本物かよく見ないと分からない感じです。
また、空間の特徴を活かした遊び心を感じさせるものも…。
ヨイショって持ち上げているのは、壁です。
最後に、奈良美智の「あおもり犬」にご挨拶して…
そして、ショップでお買い物♪
私が気に入ったのは、津軽塗りの鉛筆ななこ(600円)とエコ・マイ箸(幸福塗1,800円、ななこ塗3,600円)!!
箸は紙やすり1つで匠になれるという、自分で砥いで津軽塗りの模様を出す商品!!
現在、お土産ランキング1位です!!
ショップの帰り、三日月の下、ネオンが綺麗でした。
by Kuu
《青森県立美術館 秋のコレクション展》
-12月24日まで開催
9:30 – 17:00 (入館は16:30まで)
青森市安田字近野185
Tel 017-783-3000
掲載されている内容は取材当時の情報です。メニュー、料金、営業日など変更になっている可能性がありますので、最新の情報は店舗等に直接お問合せください。