先日、ある方から「くどぱん!さん、今度こういう催事があるの、知ってる?津軽塗とかこぎんも出るんですよ」と教えていただいたのが「モノのみごと」展。
いただいたチラシを見ると、”雑誌や書籍で日本の手仕事を取材・紹介するフリーエディター&ライターである田中敦子さんが、日本全国にある手わざのモノを、現代的な視点でセレクトした”という催事です。
なるほど、”現代的”…気になりますね。これはぜひ、行ってみなければ。
とやってきたのは伊勢丹新宿店。
いや、これはまたずいぶんたくさんのアイテムが並んでますね。北は青森から南は沖縄まで。こうしてみると、日本の文化って、ものすごく多様なんだなあ…と思い知らされる感じです。
さて、今回は予め”ブログで紹介したいのですが”と連絡して行ったところ、なんとも恐縮なことに田中さんがいてくださったので、ちょっとお話を伺うことができました。
田中さんによると、こういった催事は昨年に続いて2回目。去年は「きれいをかなえる暮らしのてわざ・道具展」ということで、あまり産地は考えず、自分が使っているもの、使って心地よい、暮らしを調えるものを集めて行ったそうです。
そして今年。幕藩体制の時代から続く伝統の手わざ、ということを少し意識しつつも、でもやっぱり自分で使いたくなるような、ご自分の好きなモノ・気になるモノを集めたのだそうです。
うーん、そうするとこんなにたくさんの産地のものが集まることになるのですね。凄いなぁ…と感心しつつ見て回っていると、ありました、津軽塗。
出展しているのは、津軽漆スピリット合同会社。こちらは、海外に誇れる津軽塗の商品開発のために生まれた合同会社。今照芳さん、木村正人さん、小笠原富輝さん、斎藤和彦さんといった職人さんが名を連ね、国内外に新しい津軽塗を発信していこうとしています。
中で、今回出品したの木村正人さん。
まずは茶缶。横にある説明に”地元ではちゃっかんと呼ばれ”と…え?そうですか?と田中さんに聞くと「何回聞いてもそう聞こえるので」と笑って答えてくれました。
まあ、それはともかく、ヨーロッパで高い評価を受けているのだそうです。よく見る唐塗りのものとはちょっと色使いが違いますね。シンプルでいい感じ。
そしてやっぱり渋い、紋紗の六角皿(写真左)や、これはちょっと見たことがない形、「おりがみ」(写真右)なども。
一方のこぎん刺しはこぎん研究所が作ったもの。
小さな袋や数寄屋袋、名刺入れなど。
こちらののこぎんの模様は「梅の花」と言うのだそうです。うーん、この色にこの模様。これが田中さんのセンスなのですね。見てるうちにだんだん物欲が…
結局こちらをお買い上げ(自分に言う言葉か?)いや、こぎんの名刺入れはもう持ってるんですけどね。ついつい。
という感じで青森のものが見れて、そのほかにも全国から集まった良いモノ満載(写真左は東京の手植えブラシ、右は岐阜の木工家具。なんだかかわいい…)、ぜひ皆さん足を運んでみてくださいね。
by くどぱん!
○「モノのみごと」展
場所:伊勢丹新宿店 本館5階
期間:8月5日から8月25日(火)まで
時間:10時~20時(会期中は無休)
※田中敦子さんのホームページはこちら
掲載されている内容は取材当時の情報です。メニュー、料金、営業日など変更になっている可能性がありますので、最新の情報は店舗等に直接お問合せください。