つがる市で行われた縄文のイベントに行ってきました!
つがる市と言えば、
遮光器土偶とそれが出土した亀ヶ岡遺跡が有名ですが、
遺跡前の広場を「しゃこちゃん広場」とネーミングてしまうところに、
地域の人達のこの土偶に対する親しみを感じてしまいます。
しゃこちゃん広場をメイン会場に8月16日に開催されたのが、
「JOMON亀ヶ岡遺跡まつり2009」。
地域の人たちの祭りに縄文テイストを融合させた感じで、
青森市から見物に行った私にしてみると、
なんとなく異邦人な感じがたまりません。
18時スタートの祭りでは、
セレモニカルな来賓挨拶、アカデミックな発掘報告に続き
地元の登山ばやしや獅子踊りが披露され、
地域の祭りであることを印象づけてくれます。
日も暮れて辺りが闇に包まれたところで登場したのが、
すこっぷ三味線家元・舘岡屏風山師匠。
「すこっぷ三味線」は五所川原市が発祥というか本元なのですが、
何故この「亀ヶ岡遺跡まつり」に登場したのか?
実は、亀ヶ岡遺跡があるのはつがる市の館岡という地区であり、
この一体の砂丘地帯が屏風山。
舘岡師匠はもともとこの地域に縁があったわけです。
数年ぶりに生で聞くすこっぷ三味線は、
テクニックに磨きがかかり、レパートリーも増え、
女子十二楽坊なんかも演奏しちゃったりして、
大真面目にふざけてしまうこの芸の真骨頂を見ることが出来ました。
20時を過ぎ、会場の照明装置をのぞくと辺りが真っ暗になった頃、
イベントも佳境に入ります。縄文荒吐会の登場です。
縄文荒吐会は創作太鼓や創作舞踏で亀ヶ岡の縄文を表現してきた集団。
彼らの中には一つの祭祀の型も出来ており、
そういったものが、遺跡特有の時間軸を麻痺させるような感覚を刺激し、
とても心地良い気分に。ここは酒が欲しいところでした(笑)。
そして、最後はこのイベントのメイン、
ねぶた師竹浪比呂央さん制作の縄文ねぶた「亀ヶ岡浪漫」の運行です。
竹浪比呂央さんは青森を代表するねぶた師の一人であり、
今年も3台の大型ねぶたを手がけた人物。
竹浪さんが亀ヶ岡縄文を象徴する「火」をモチーフに、
赤と黒をイメージカラーに作り上げたもの。見事でした。
そして、囃し手に、登山囃子部隊、縄文荒吐会部隊も加わり、
ねぶた囃子を奏でながら館岡地区を運行。
打ち上げ花火がなくたって、沿道の住人が花火をたいてくれます。
地域の祭りの良さを心から感じることができました。
竹浪さん曰く、「市街地のような明るさのない場所で、
星空の中を運行することにねぶたの原点を感じた」とのこと。
確かにそうなのかもしれません。
穏やかで平和だった縄文時代に
なんとなく自分のルーツっぽいものを感じることってありませんか?
普段の暮らしの中では縄文遺跡に足を運ぶ機会は少ないと思いますが、
何かのイベント的な時にでも行ってみると、
けっこう新鮮な感覚を覚えるかもしれませんよ!
by 匿名希望jomonist
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