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みぢゃげど

東京の地に揺るがぬ根を下ろした津軽料理 ~みぢゃげど

グルメ | 2010-06-30 20:47

「ふるさとは遠きにありて思ふもの」と言ったのは室生犀星ですが、人の心の中で「ふるさと」を構成するものって、一体なんでしょうか。

人それぞれ、という部分はもちろんあるでしょうが、私が考えるに、一に人。親、兄弟を始め、友人や仲間、大切な人々。
一に情景。山の緑、雪の白。海の青。川の流れ、土の香り、季節に触れての風の匂い。音というのも、その一つになるのかもしれません。
そして一に味。ふるさとならではの味。生まれた土地を離れて暮らす人にとっては、郷愁を誘うとても大きな要素なのではないでしょうか。

一方で、東京といえば世界にその名をとどろかす”美食の街”。
しかし、”ふるさとの味”を感じられるお店というのは一体どれほどあるでしょうか。
これは、なかなかに難しそうなお題です。

今回紹介する「みぢゃげど」さんは、そんな中にあって、真っ正直に”これぞ津軽である”という味を提供するお店です。

みぢゃげど

住宅街にたたずむ決して大きくはない店の構えに、普段は予約制でコースのみの提供。
正直、若干値が張りますが、食材の全てを津軽から直送し、季節ごとの料理を味わえるというこだわりを知れば、予約制である理由も値段も「なるほど」と思えるものです。
それでは、その料理の一部をご紹介しましょう。

みぢゃげど

味付け身欠きにしん、鮭のすくめなます、天然わらびの生姜醤油。
いずれも、津軽にいれば結構”普通に”食べられるものですが、地元で食べるものよりちょっと上品な味付け。

女将さんの北沢美枝さんは、弘前公園の北門(以前は亀甲門と呼ばれてましたね)のすぐそばにある「石場家」、屋号は「石場屋」のご出身。
津軽に移り住んで250年続くという、伝統ある商家です。
北沢さんはこの家で、幼い頃から津軽伝統の節句料理の手ほどきを受けたのだそうで、東京に店を出してからはおよそ30年。
その歴史が、こういう味を生み出したのかと思える料理です。

みぢゃげど

そして本日の白眉、むしほたての黄味がけ。
さらりと金粉が振りかけられた上品な外見からその味を想像することは難しいですが、食べてみると甘い黄味に包まれて、「何か」とあえられたほたて貝柱がまったりと、しかししつこくなく美味です。

この味はいったい…と尋ねてみたところ、「企業秘密」なのだとのお答え。
ううむ、それもそうか…しかし、弘前の銘酒「豊盃」特別純米との相性もぴったり。
なるほど「口福」とはこれを指す言葉であったか!一つでは足りん!(ムチャ言うな)

締めは津軽そば。もちろん、麺も弘前から取り寄せたもの。
噛む必要がないのでは、というほどに柔らかく口の中でほどけるような食感、そしてたっぷりとおごられた焼き干しダシの風味。使っている醤油も地元のもの。
東京のそばとは全く異なるこの味を、ここまで再現してしまうとは!なんということだ!

全てがそのまま津軽伝統料理、とは呼べないのかもしれませんが、東京の地にありながら、ここまで津軽にこだわり抜いたその心意気に、拍手と感謝を、大げさではなく静かに心を込めて贈りたくなる。
「みぢゃげど」さんは、そんなお店でした。ごちそうさま。
by くどぱん!

みぢゃげど

○みぢゃげど
 東京都台東区谷中2-5-10
 TEL.03-3823-6227
 営業時間:18:00~22:00
        (土・日・祝日定休)

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