たびたび登場している人形結い。今年4度目の登場で、いよいよハッピーハンドは人形に取り憑かれたか!? とご心配のみなさん、・・・えっ、心配している人はいないって? ・・・何はともあれ、おそらく今年最後の登場(予定)です。
以前、田子町の飯豊地区の虫追い(むしぼい)を紹介しましたが、今回は同じ田子町の細野地区の虫追いで、この2つの地区の虫追いは、合わせて県の無形文化財に指定されています。
細野地区では、毎年旧暦の6月24日に虫追いを行っているそうで、今年は8月4日に行われました。
朝8時、集落の方は稲荷神社に集まり、男性はわら人形作り、女性は社の掃除と草むしりを始めます。
私の故郷もそうですが、昔からの集落にある神社やお寺は、集落の中心的な存在になっているようですね。飯豊地区もここも、雰囲気が何となく故郷に似ていて、懐かしさを感じます。
さて、人形作りですが、作り方は基本的に飯豊地区に似ています。
束ねたわらを折り返して丸みを与え、手と指なども細かく作り上げていきます。
飯豊地区との違いは、ヒジとヒザ辺りに力こぶのようなふくらみを持たせていることと、顔の有無、といったところでしょうか。大きさは、小学校の中高学年程度で飯豊地区より小さめです。ただ、・・・
特に男性のシンボルが大きいことは共通していて、子孫繁栄への願いが強くあらわれているように感じました。
お昼過ぎに神事が行われて人形に魂入れが行われた後、集落の方は社内の神前で祝宴を開始・・・って、あれ? 集落を練り歩くはずでは?
・・・祝宴が始まって1時間・・・2時間・・・、みなさん、結構いい具合に酔ってます。本当に歩くのか(歩けるのか)と思っていた午後3時半過ぎ、ハッピを着込んだ男性陣が人形と楽器を持ち、社から出てきました。
すると、口に含んだお酒を人形に吹きかけ(お清めかな?)、
笛や太鼓に合わせ、人形を持って踊り始めました。音楽は、飯豊地区とそっくりです。ただ、みなさんだいぶお酒を飲まれたせいか、フラフラしている方も見受けられ、見ている方もハラハラしましたが、無事に2度3度踊ったのち、集落を練り歩き始めました。
子どもたちは「悪虫退散 五穀成就 家内安全 天下泰平 四海万福 国土安康」と書かれた紙旗を手に、一緒に集落内をまわっていきます。
飯豊地区では、集落の外れで人形を燃やしていましたが、細野地区では・・・
「エイッ」と集落の外れのガケから投げ落として終わるのです。集落内の悪虫をその身に受け、集落の外へ出て行く、ということなのでしょうか?
さて、飯豊地区と細野地区の踊りの(貴重な?)映像を撮りましたのでご覧ください。
まずは飯豊地区。
次に細野地区。
今年、4か所の人形結い、虫追いを見てきましたが、この神事を守り、後の世に伝えていこうという集落の方の思いが強く感じました。
by ハッピーハンド
今月末には、南部町の正寿寺地区でもあるんですよね~。・・・来年見に行こう。
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