青森県を代表する観光名所のひとつ、十和田湖。
青森に戻って半年近く、5年ぶりくらいになるのかな? ようやく訪れることができました。
実はこの日、青森県、岩手県、秋田県のお祭りが一堂に会する十和田湖国境祭(くにざかいまつり)が行われていて、多くの方が休屋地区に集まっていました。
お祭りは2部構成で、午後7時前に始まる第2部になると、桟敷席が設けられた主会場は有料席になります。せっかくなので、有料席のチケットを購入し、桟敷席で観覧することにしました。
青森県、というより、日本を代表するお祭りと言えば、もちろんねぶた(ねぷた)。
青森ねぶたにとってはあまり大きくない長方形の会場でしたが、ハネト、ねぶた、太鼓が順序よく行進するのではなく、それぞれが会場内を自由に動き回り、観客の目を楽しませていました。
また、黒石ねぷたは、最優秀賞を獲得した扇ねぷたが出陣。ねぷたの上にいる人のマイクパフォーマンス(?)が観衆の耳も楽しませていました。
このほか、十和田市晴山地区に伝承されている晴山獅子舞では、会場中央に敷かれたゴザの上で激しい舞が披露。
終わったあと、演舞者がふらふらになるほど熱のこもったもので、観客からは賞賛と心配の声が上がったほどです。
個人的に一番惹かれたのが十和田市沢田地区の沢田鶏舞(さわだけいまい)です。先祖供養の念仏剣舞なのだそうで、途中、3人で舞い、そして1人で舞うという場面がクライマックスなのでしょうか。軽やかな舞に目を奪われたのは私だけではないと思います。
岩手県や秋田県のお祭りも熱が入っていました。
見た知り合いが「異次元の世界に引き込まれた」と語った毛馬内盆踊りや
盛岡さんさ踊りなど、北東北を代表するお祭りが一か所で見られるというのが国境祭の魅力でしょう。
ところで、私がどうしても桟敷席に座ってゆっくり見たい、と思ったのにはワケがあります。
十和田湖に来れば、乙女の像(一番最初の写真ですね)を見て、
十和田神社にお参りするのが定番コースのひとつだと思いますが、私もお参りを済ませて神社をあとにすると・・・
どうして今まで気がつかなかったのだろう? これまで幾度となくここに来ていたのですが、どうして「占場」の入口に気づかなかったのか不思議です。
占場は、吉凶を占う場所として信仰を集めているところ。十和田神社から頂いた『おより』に願いを書いて湖面に浮かべ、沈むば願いが叶い、流されれば願いが叶わない、とされています。まさにパワースポット。これはぜひ行って占ってみなければ・・・と、神社右手の参道を進み(登り)行き着いた先・・・それが、
高さ30m?40m? とにかく、高所恐怖症の人は絶対無理な高さ。そして、垂直に近い角度で設置された鉄の階段を下りなければ、占場に行くことができないのです。
上から下をのぞき込んだ外国人の「Oh my God!!」という美しい発音が本当に耳に残りました。
根性ナシの私ですが、さすがにここまできて引き返すわけにも行かず、おそるおそる階段に足をかけ、ゆっくり、慎重に下りていきました。
そして、何とかたどり着いたのがココ、占場です。
すぐ前は湖面で、どうやらここで『おより』を浮かべ・・・って、ああっ! うそっ、持ってないじゃん。確か、神社でもらって・・・きてない(涙)。
すでに、あの階段を上がるのが精一杯の状態の私。神社に戻って再び占場に行く気力も体力もありませんでした。ということで、お祭りはゆっくり座って、というか、立っていられない状態だったわけであります。
占場から見た美しい景色が、心の救いでした。
by ハッピーハンド
※『おより』は、十和田神社で購入できます。
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