突然ですが皆さん、今日の朝ごはんは何を食べましたか?
トースト?シリアル?納豆にご飯?目玉焼き?味噌汁もついて?
いずれにしても、少ない品数で簡単にちゃちゃっと作ったり食べられたりしているという方は、結構いらっしゃるのではないでしょうか。
でも、自分が小さかった頃のことを思い返すと、なんだかもうちょっと、朝の食卓に彩りがあったような気がすることも確かです。
時間に追われることが多くなったせいなのでしょうか、そういえば味気ないかなぁ…
なんて思っていたところ、鰺ヶ沢町にある「岡山の家」というところで、「農家の朝ごはん」なるものを出していると聞きつけて気になっていたのですが、この夏(今は秋ですが…)訪れる機会がありました。
鰺ヶ沢の中村地区にあるその場所は、素朴なかかし(?)がお出迎えする角を曲がると、大きな木の向こうに、ちょっと年経た普通のおうち。現在管理しているのは水口美智子さん。
…で、岡山の家。Why?と思ったのですが、昔の家主さんが岡山という姓の浪曲師を住まわせ、この場所で浪曲を聴かせていたところ、いつしか人々が「岡山の家」と呼ぶようになったのだそうです。
中に入ってもやっぱり普通のおうちですが、囲炉裏や薪ストーブがいいアクセント。
この日いただいたメニューは、“みず”の水物にイカを添えたもの、ササゲの炒め物、なすのしそ巻き、にんじん・アスパラの天ぷらに卵焼き、きゅうりの漬け物、生卵にお味噌汁、といった具合。料理してくれるのは地元のお母さんたち。
青森に住んでいる人間にとっては、どれをとってもそれほど特別なものはありません。
普通に食べられている、素朴な料理です。
もちろん、「農家の朝ごはん」と言うくらいですから、卵は家の庭で飼っている鶏(二羽以上いますけど←なんの注釈)が生んだもの、野菜も庭や近くの畑で作っているもの、など、新鮮なものが使われているという違いはありますが。
でも食べてみると、想像通りおいしくて、そしてやっぱり、懐かしい。
最近ちょっとお腹周りが気になりますが、「こういう料理ならいくら食べたって大丈夫!」とばかりに勢いよくお代わりをしてしまう、そんな朝から元気になる料理です。
「田舎の素朴な料理」
と言えば全くその通りなのですが、たぶん、この家の雰囲気とも相まって、青森で育った人でなくても”なんだか懐かしい”と思ってもらえる朝ごはんなのではないでしょうか。
そういうのって、実はとっても贅沢なのかもしれないなぁ…なんて思いながら、お腹いっぱいになるまで箸を動かし続けたのでした。ごちそうさま。
by くどぱん!
○岡山の家
鰺ヶ沢町中村町字上山ノ井76-1
TEL.0173-72-5260
料金:1,200円(一人あたり)
※2名以上、6日前までの申込みが必要です。
掲載されている内容は取材当時の情報です。メニュー、料金、営業日など変更になっている可能性がありますので、最新の情報は店舗等に直接お問合せください。