新幹線の新青森駅から一番近いアートスポット、青森県立美術館。
試乗会の際に車窓を見ていたら、最後のトンネルを抜けた直後に三内丸山遺跡とともにチラッと見えていたのはきっと美術館だった気がします。
今週末、出張で新幹線に乗るので、ちゃんと確認しなくちゃ♪
ということで、久々に美術館におでかけ♪
現在開催している展覧会は、『スタジオジブリ・レイアウト展』。
その誕生から「借りぐらしのアリエッティ」まで、高畑・宮崎アニメの秘密が分かるというものなのですが、エントランスでは大きなポニョが、バケツにもポニョが・・・と記念撮影スポットも用意されていました♪
(展示室の中には、トトロのお腹に乗っかって記念写真が撮れるコーナーもありましたよ)

エレベターでは、ちびトトロたちが展示室へ誘導してくれるんです♪

そして、展示室は年代順に見ることができて、「アルプスの少女ハイジ」「母をたずねて三千里」など幼少時代に涙した作品もあって、ジーンときちゃいます。
「千と千尋の神隠し」のコーナーへの入り口も自分が映画の世界に入ってしまったような感覚が楽しめますし、白神山地がエミシの里のイメージになったという「もののけ姫」、平川市の盛美園を大いに参考にしたとされる「借りぐらしのアリエッティ」だったりというレイアウトの数々は、展示室から出たくない!!という衝動にかられます。

そして、12月4日から始まった常設展『冬のコレクション展』は、東北新幹線全線開業を記念したもの。
青森の代表的アーティスト11名を個展形式でドドーンと見せちゃってます♪
まずは、青森といえば棟方志功。


(展示室内は一部をのぞき撮影が禁じられていますが、許可を得て撮影しています)
板画制作を取り組み始めた初期の頃の「星座の花嫁」(昭和3-5)だったり、歌舞伎役者などを描いた「歌舞伎版画勧進帳」(昭和5)など珍しい作品も展示されています。

谷崎潤一郎の老人の性を描いた小説「鍵」や「瘋癲老人日記」の挿絵は、実際の小説を読みながら見るとホッホーと唸らせる代表作がズラリ。
「鍵」の挿絵として作られたふっくらとした女性の横顔「大首の柵」は、棟方の美人画の走りらしいですよ。
そして、ワタシの一番の目的は、東北のミレーともいわれるイケメン写真家・小島一郎(リンク先は、以前開催された企画展の記事です)の作品!!
小島が切り取る世界は、農村に住む人々の姿を描いたミレーの世界と共通するところが多いんです。

今回の展示テーマは「都市と地方のはざまで」。
39歳で亡くなった小島。
約10年という活動期間に撮影した故郷・津軽、下北、そして東京の作品を展示しています。
唐傘を差して歩く子供だったり、農作業の場所に置かれたエンツコ(乳幼児を入れておくための道具)の中の子供、

今もほとんど雰囲気が変わっていない竜飛岬の風景・・・

と、手のひらサイズの「小島のトランプ」といわれる作品も入れれば、76点の作品が展示されています。
その他にも個展「凍ばれる」(1962)の会場写真も51カットと、ここだけでも見応えたっぷり♪
小島が撮影した作品は、凛としたその場の空気が伝わってくるような感動的な美しさ♪
新幹線で東京から3時間ちょっととなったこの冬、美術館の展示と実際の雪景色を体感しにいらっしゃいませんか。
いつもそうなんですが、美術館にいったん潜ると、閉館間際になっちゃっているのよね~。

美術館のネオンにうっとり♪
by Kuu
《スタジオジブリ・レイアウト展》
2010.10.9日(土) – 2011.1.10(月)
会場 青森県立美術館企画展示室
《冬のコレクション展》
寺山修司、棟方志功、今純三、関野凖一郎、工藤甲人、石井康治、成田亨、小野忠弘、齋藤義重、小島一郎、奈良美智、シャガール、三内丸山遺跡出土の重文
2010.12.4(土) – 2011.3.21(月)
会場 青森県立美術館常設展示室
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