先日の鳥居の鬼の記事で書かせていただいた鬼神社の裸参りの神事、行ってきました~。自称晴れ男の私、その力が見事に発揮されたせいか(?)、青空がのぞき、気温も3月並みの暖かさという状態でした。
弘前市鬼沢地区にある鬼神社(「きじんじゃ」が正式な読み名です)は、鬼にまつわる言い伝えが残る神秘的な神社です。ちなみに、地区名の「鬼沢」も、鬼を敬うことからつけられたものだそうです。
この鬼神社で、旧暦のお正月に行われているのが裸参りの神事です。五穀豊穣や家内安全を祈願するもので、締め込み姿の男衆が、地区にある神社に新しいしめ縄を奉納します。
最初に行われるのが体のお清め。見ているだけで身も凍えるお清めです。
な、何と、樽に入った冷水にどっぷりつかり身を清める、というものです。ブルブルブル・・・。はい寒くないはずありません。ここは北国青森県。日中でも氷点下は当たり前の世界です。おまけに・・・
ちょ、ちょっと、何やっているんですか!? それ雪ですよ。タダでさえ冷たい水なのに、雪なんか入れちゃって・・・。お~ブルブルブル・・・。
冷水に飛び込んだ方々の表情も様々。左の方のように、冷水に必死に耐えている姿(おじさんが押さえつけてますよね(笑))もあれば、右の方は余裕しゃくしゃくって姿・・・もう冷たくて笑うしかないのかな?
おまけに、1回だけザブンと清めるのではななく、何回も何回も樽に飛び込んでいるのです。うかがったら、最低3回は冷水につかるようですが、それが何回になるかは「時間」と本人たちの「気合い」によるとか・・・。この日は、ずいぶんと「気合い」が入ってたようで、一体何回飛び込むのだろうか・・・と赤くなった男衆の体を見ている自分がハラハラしました。
この後、締め込み姿のまま地区の方々とともに「サイギ、サイギ」と唱え、しめ縄などを担いで他の神社に向かいました。
この地区のお正月はこの日。地区の神社をすべて回ってしめ縄を交換するのが本来の神事のようですが、様々な事情もあり、この日は2か所の神社をまわって終了。しめ縄交換は、翌日以降に行うそうです。
この日唯一しめ縄を交換したのは馬頭観音ですが、しめ縄を鳥居に縛り付ける方法もこのとおり。色んな縛り方があるそうですが、この地区では、この縛り方がほどんどのようです。
本来神事に参加するのは「厄年」の方で、前厄、本厄、後厄の3年連続、こうして身を清めて地区をまわるそうです。男性は生涯に3回厄年があるので、3回×3年で9回がんばることになるわけで・・・。
神社の総代さんにうかがったら、現在は誰でも参加できるとのことです。来年の参加を勧められましたが、私は根性ナシなので・・・。
by ハッピーハンド
3月3日、鬼神社では「七日堂祭」という神事が行われます。国の無形民俗文化財に指定されているもので、ろうそくを使ってその年の農作物の作柄などを占うそうです。
<鬼神社>
弘前市鬼沢字菖蒲沢151
「七日堂祭」は3月3日の11時ころから始まります。
<おまけ>
鬼神社近くの神社にあった「鳥居の鬼」です。
(左:弘前市種市地区の熊野宮/中:弘前市富栄地区の神明宮/右:弘前市三和地区の日吉神社・・・社殿内)
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