八戸のお庭えんぶりも今日までですが、えんぶりの様子がよ~~く分かるお人形と写真の展示会『えんぶりの里』が夢百貨ぎゃらりーで2月28日まで開催されています。
人形を作られているのは、昭和30年、祭好きな日本刺繍職人の家に生まれた下崎雅之さん。
京都で紋の修行のかたわら京人形や友禅染めの図柄などに興味を持たれたという下崎さんは、昭和54年に八戸に戻った後はお店を継ぐと同時に、三社大祭の山車製作や山車絵を描いたり山車人形を作ったりという活動をされています。
その制作技術を活かし作られているのが、えんぶりの人形です。
小さい頃からえんぶりの太夫や恵比寿舞に憧れていたというだけあって、どれも表情豊かで温かな愛情を感じます。
23作品飾られているお人形の中で、私の一番のお気に入りは【暖】。
キャプションを見ると、
「長者山の境内では、出番を待ちわびて至る所でたき火をたいて暖をとっています。雪の降る中一晩中、炎に顔を赤く染めながら酒を飲みえんぶりを楽しみます。
『父さん父さん、少し飲み過ぎでねーがい?ちゃんと歩げるどー?』
『な~にこの位ぇ。昔はァ酒二升も飲んでから烏帽子被って、だおだおどえんぶり摺ったもんだんだー』
もうすっかり出来上がっています。だめだこりゃ!」
との説明。
本当にそんな現場の雰囲気、お酒で温まった父さんの体温、酒のカマリがしてきそう♪
その他にも恵比寿舞いの様子だったり、
これ、摺っている最中をストップモーションかけたんですか!?と感じてしまうほど躍動感溢れる太夫の摺りだったり♪
囃子方の太鼓のおじいちゃんだったり♪
若い者に気合いでは負けていられないって感じの格好いい親方だったり♪
お顔の表情にとにかく驚きなんですが、一番驚くのは、研究熱心なところ。
えんぶりはその組によって烏帽子の絵柄だったり、服装だったり、持ち物も違うのですが、それぞれの組ごとにちゃんと忠実に制作されているんです。脱帽です!!
人形展と同時に写真展が開催されているので、八戸えんぶりの魅力がギューッと凝縮された形で味わうことができますよ。
囃子の音色や、口上が聴こえてきそうなくらい臨場感が味わえる下崎さんの人形の展示は、2月28日まで。
オススメです!!
by Kuu
《えんぶり写真展 えんぶり人形展『えんぶりの里』》
会場 夢百貨ぎゃらりー(八戸市江陽2丁目20-4)
0178-71-3851
会期 2011.2.1(火)-2月28日(月)
9:00-19:00(最終日は午前中で終了)
掲載されている内容は取材当時の情報です。メニュー、料金、営業日など変更になっている可能性がありますので、最新の情報は店舗等に直接お問合せください。