青森市内で工藤パンのイギリストーストと並んでふるさとベーカリーに名前を連ねるのが栄作堂本店♪
栄作堂さんは、青森市民ではおそらく知らない人がいない昭和6年創業のパンとケーキの老舗店♪
なんとも昭和なレトロな外観も親しまれているひとつ♪
ワタシも栄作堂さんでパンを買って、新幹線でパクパクなんてことが最近の出張の際のマイブーム♪
さて、昭和6年に夜店通りからスタートした栄作堂さん。
一番勢いがあった時代には、兄弟や子供達で協力しながらパン店の他、和菓子店、洋菓子店、喫茶、レストラン、150人収容の宴会場などの経営もされていたそうです。
当時のレトロで素敵なマッチ箱の写真も見せていただきました。昔はマッチ箱、どこのお店でも置いてましたよね♪懐かしい♪
歴史あるお店だけに、棟方志功さんや松木満史さんなど仲間で集まって、栄作堂の宴会場で年越しパーティーをしていたらしいですよ♪
栄作堂さんの壁には、色々古い資料がいっぱい掲示されています。
中でも喫茶部開店を知らせる昭和23年の「ビックリ新聞」の広告はユーモアたっぷり♪
「借金コンクリートで改造した榮作堂が闇と税金に耐え兼ねて未完成のまま来る七月二十日昔ながらのサービス本位で開店さして頂きます。ハゲ親父自慢のアイスクリームとケーキ是非ご試食に御唻店御待ち申上げます。開店記念と致し御會計御一人様金壹百圓也の温タンポ壹個無料進呈致します。」なんて書かれています。
温タンポプレゼントなんて、当時の100円って凄かったんでしょうね。
現在、お店に立っているのは、初代の三男にあたる馥史さん。
23歳からお店の店頭に立ち、配達をしたり、お客様に笑顔で接しています。
パンを焼いているのは五男の豊史さん。
創業当時からのパンは、食パン、あんパン、クリームパンなど。
その他のパンも基本的にあまり種類は変えずに作り続けています。
食パンは一日に30から50本焼かれる人気商品で、そのふわふわの食パンにバターとりんごジャムを塗った「ミックスサンド」(126円)は、定番商品。
注文を受けてから、店頭で食パンをスライスし、バターとりんごジャムを塗って出してくれるシンプルなパンは、塗りたてをいただくのが最高♪
注文があってから作り始めるので、根強いファンは、電話予約してから来るほどの人気商品です。
自宅では絶対に出来ない、スライス仕立て、塗りたてだから、本当に優しい味なんです♪
そして、もうひとつ創業当初からある一番人気は「ナイト」(126円)。
コーヒー生地のパンの表面に十文字の切れ目をいれ、バタークリームをサンドしたパン。
名前の由来は、黒いパンだから夜のイメージでナイト!!
昔は更に、ネオンをイメージした赤いチェリーの砂糖漬けをトッピングしていたそうですが、それは周囲の声もあり(笑)早い頃からチェリーを除いた現在のスタイルに定着したそうです。
黒いからナイト、赤いチェリーでネオン、なんとも艶っぽくて魅惑的!!
素朴でふわふわしたバタークリームは、常識を超える美味しさです。
通常、バタークリームといえば、生クリームより下と考えてしまいがちですが、それは間違いであるということが、栄作堂のパンを食べると分かります!!
この商品は、バタークリームを懐かしむ年配の女性に特に人気。
「あるだけ全部ください」と買われていくファンもいるため、どうしても欲しい!!という場合は、予約してお出掛けになることをオススメします。
ちなみに、高校卒業してからお店で働いているという女性店員さんも、やはりナイトとミックスサンドのファンとのこと。
初めてお店に入ったときに、シンプル過ぎるほどシンプルなミックスの美味しさに感動したそうです♪わかる、わかる!!
「辞めないでいつまでも続けてください」とか「栄作堂のパンが食べたくて電車で来ました」と言われるのが一番の励み!!今の味を変えずに残していきたい!!と話してくださった馥史さん♪
これからも兄弟、家族仲良く、長~~くお店を続けて、ふるさとベーカリーを焼き続けてくださいね♪
そうそう、絶滅危惧種の「たぬきケーキ」もオススメよ♪
by Kuu
【栄作堂本店の「ナイト」と「ミックスサンド」】
2つのパン年齢 昭和6年頃誕生の79歳くらい
青森市新町1-14-1 017-722-2437
10:00-20:00
定休日 火曜日
掲載されている内容は取材当時の情報です。メニュー、料金、営業日など変更になっている可能性がありますので、最新の情報は店舗等に直接お問合せください。