部屋で読書をして過ごす時間にどこか豊かさを感じる季節になりました。
そこで書店をのぞいてみると、入口正面にこんな平積みが。
※(写真は店員さんに一声かけて撮影しました。)

世界的なベストセラーの伝記「スティーブ・ジョブズ」、
鶴田町の竹浪正造さんの「はげまして はげまされて」、
その隣で高く平積みされていたのが「あおもり解体深書」。
そこに立つPOPには、「ふるさと青森」を極める必読の書、とあります。
後ろの陳列棚に目を移すと、「青森の逆襲」も並んでいます。
さらに、店内の週間ベストセラーの張り出しを見てみると、

「あおもり解体深書」を筆頭に、「はげまして はげまされて」、
「いのちのことば」、「青森の逆襲」の4冊が
堂々と「スティーブ・ジョブズ」の上に名を連ねています。
青森関連の本が売れているようです。
郷土本コーナーに行ってみると、
以前に立ち読みした「青森原人」もありました。
そこで、この機会に思い切って、
「あおもり解体深書」、「青森の逆襲」、「青森原人」と、
青森ネタを扱った3冊、合計3,894円を購入しました。
どれも面白くて、一気に読み通しましたので、
お薦めの3冊の印象を簡単に紹介します。

「青森原人とは、青森を原点とする人々の総称」
「青森の日常生活、身近な風景、祭りや風習など青森原人の視点から紹介します。」と
最初のページにあるように、青森県の多彩なネタを幅広く取り上げ、
1ページ1テーマ、簡潔なコピーとイラスト、補足説明のテキストという構成で掲載。
約200のネタがコンパクトな1冊に。
イラストが田村余一さん、構成・文は千葉玲子さんです。
表紙から受けるイメージとは違って、青森県の社会勉強になる本です。
なお、webでは、秋田原人、山梨原人、長崎原人と各県バージョンを展開中。

「群馬の逆襲」にはじまる逆襲シリーズの第4弾です。
著者の福井次郎さんは、青森県出身で、東京で10年ほど暮らした後に帰郷し、
県内で高校教師を務めながら執筆活動をする中で本書を担当。
“地の果て”を楽しむ逆転の発想、というサブタイトルのとおり、
「逆説的なふるさと幸せ論」を展開するシリーズ企画の中で、
青森県の様々な事象についての著者の思いが綴られています。
随所に著者自身のエピソードを織り込みながら、巻頭言のとおり、
「青森で生きることの哀しさと、素晴らしさを同時に語った本」です。
青森県の「地理・歴史」「人・気質・言葉」「自然・食」「文化・風土」に関する
71の話題をQ&A形式に沿って、ユニークな視点で深く掘り下げて紹介。
まさに本の副題のとおり、「青森を識(し)る71話」です。
掲載情報の質・量ともに「青森本の真打ち」といえる力作です。
この本を読めば、青森県について漠然とキャッチしていた断片的な情報が、
現実の様々な場面で前向きに「活用できる情報」に変わるのです。
漢字にすべて読み仮名がふられているので、私たち社会人も助かりますが、
学校の副読本にも適しているのではないでしょうか。
最近、各紙で紹介されている話題の本ですが、著者の「チームはやぶさ」は、
青森県庁職員で構成されているとのこと。
3冊通読すると「あおもり原人逆襲の解体深書?!」
これで青森県を極めることができます。
読書の季節に、知的な贅沢をしてみてはいかがですか。
by ハッピーハンド
がんばろう東北! 青森から東北の元気届けます。
※ご連絡をいただき、「青森原人」の写真を変更しました。(11月28日)