東京は桜満開の4月7日。
青森市は前夜からの雪で、まるで冬に逆戻り、
青森県立美術館で始まる企画展に合わせたようです。
柳町にはこんなディスプレイもお目見えしています。
会場の県立美術館もすっかり雪に埋もれていました。
フィンランドのくらしとデザインー-ムーミンが住む森の世界展では、
最初にフィンランドの絵画を鑑賞します。
(写真がなくてごめんなさい)
雪に覆われた森の様子、夏の祭りなど、青森の風景と見紛うほど似ています。
芸術家が暮らした森の中の屋敷は、ログハウス風の豪邸で三内丸山遺跡の大型住居を思い出させます。
次はデザインの世界。
機能美を追求した食器は、とても美しく、普段使いでも飽きの来ない優れものです。
円筒式の縄文土器を彷彿させます。
円筒式土器は本県を中心とした地域から出土するので、北欧との共通性があるのでしょうか。
興味深いです。
そして、一番の楽しみはマリメッコをはじめとするファブリック。
独特の模様はシンプルだけど力強さを感じます。
色使いがとても鮮やかで、特に赤が印象的です。
縄文人が漆やベンガラで表現した赤と共通するように思えて仕方ありません。
なにやら北欧と縄文が私の中ではつながってしまったので、
お隣の三内丸山遺跡に足を伸ばすことにしました。
冬の三内丸山遺跡は、実はお気に入りの場所です。
今年はかなりの積雪が残っているので、足元を気にしながら大型住居を目指して歩きます。
見渡す限りの雪景色。
先ほど見た絵画と同じ世界を体感します。
自分以外誰もいないので、日本国の特別史跡(遺跡の国宝)を独り占めという贅沢!
↑縄文人の子どもの手形?
6本柱は相変わらずの存在感で雪の中にそびえています。
神々しささえ感じます。
そして薄暗い大型住居に入ると、周囲の音が全く聞こえなくなり、奇妙なほど完全な無音状態になります。
この建物内はいつも不思議なくらい静かなのですが、
冬は人が少ないので、(今日は私一人だし)静かさがさらに増しています。
自分の息づかいしか聞こえない世界です。
森の精霊が柱の陰からこちらを伺っているような気がしてきます。
スッキリしてお腹がすいたら「あおもり北欧フェア」で美味しい物も体験しましょう。
美術館の展示期間中、県内のカフェやパン屋さん、雑貨店で北欧フェアが開催されています。
マップを手に本町のパン屋さん、eat funへ。
北欧フェア商品の、3つのベリーデニッシュ、サーモンキッシュ、ジンジャ―クッキー。
定番のマカロン(イチゴ、オレンジ、抹茶)。
ベリーデニッシュはほのかに甘いベリージャムが絶妙。サーモンキッシュは外側のパイはさっくり、中はふわふわ卵がポイントです。ジンジャ―クッキーはハーブが効いていて、紅茶と相性良し。
そしてもう一軒、栄町の松栄堂へ。
北欧フェア商品は和菓子「サンタの国から」。
軽―いお煎餅のような食感でお茶にピッタリ。なぜか懐かしい味でした。
定番のどら焼きはリンゴ味と味噌カレー牛乳!どちらも青森のお菓子屋さんならではのお菓子です。
全行程4時間、頭の先からつま先まで洗われたような一日でした。
by Hana
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