端午の節句にちなんで、「しもきた和紙人形」と作者の大山栄子さんをご紹介します。
まずは大山さんの作品の中から。
元気な男の子といえば「金太郎」。日の丸の兜と手に持った斧が勇ましいですね。
もう一人忘れてならないのが「桃太郎」。あっぱれ日本一!
「~太郎」というのは、古くからの名付けではあるものの今もしっかり残っているようで、
知人の子供達も「健太郎」「倫太郎」「蒼太郎」などなど。当然我が家も長男は「~太郎」です。
もちろん女の子もかわいいです。りんごもおいしそうで猫もなにやら愛嬌があります。
男の子も女の子もみんな楽しそうになかよく遊んでいます。
草履や草鞋を履いたり絣の着物は着ていませんでしたが、私もかごめかごめは小さい頃に遊んだ記憶があります。
作者の大山栄子さんは、むつ市川内地区(旧川内町)のご自宅で40数年にわたりしもきた和紙人形を作っていらっしゃいます。7月には80歳を迎えられるそうですが、元気満々で毎夜1時には起きて、人形づくりに取り組んでいるそうです。(人形を作りたくて自然に目が覚めてしまうらしいです。)
大山さんがしもきた和紙人形を作り始めたきっかけは、昭和45年に家業の雑貨の仕入れのために東京に行った際、ある和紙問屋で棚の上に置かれていた一体の和紙人形に出会ったことによります。「なんてかわいいんだろう」と胸をときめかせ、作者を探して弟子入りし、その後毎月東京に仕入れに行くたびに和紙人形作りを習いました。
師匠は、山岡草(倭紙芸鄙美式人形宗家/やまとしげいひなびしきにんぎょうそうけ)の流れをくむ阿部久恵(倭紙芸ひなび会会主)先生で、大山さんが師範の免状をいただく際に阿部先生から、下北の自然や生活・風土を大切にしながら人形を作りなさいと諭され「しもきた和紙人形」と命名いただいたのが始まりです。
材料の和紙は、島根や鳥取、四国などの産地から直接取り寄せます。
かつて出雲市で「しもきた和紙人形展」を開催した際には、当時の岩國哲人市長も来展し奨励いただいたそうです。
また、その時のご縁もあり、しもきた和紙人形は、紙漉職人で人間国宝の安部榮四郎の和紙に関する貴重な資料や民芸・美術工芸品を展示している安部榮四郎記念館(松江市八雲町)の収蔵品にもなっています。(板画家棟方志功も安部榮四郎の漉いた和紙を愛用)
大山さんの作品からは、雪国の生活や田舎の原風景をやさしさと懐かしさ一杯に感じることができ、春の日差しに照らされたようにあたたかい気持ちになります。
「しもきた和紙人形」を通して、家族や親子の絆の大切さも再認識してほしいと願う大山さん、いつまでもお元気でたくさんの人形を創作してください。
byあぷよ
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