道に迷っていたとき偶然見つけたお店、「corie(コリエ)」。
中へ入るとお行儀のよい行列ができていました。
皆さんの視線の先にはひとりの女性。おだやかな笑顔で、
「いらっしゃいませ、お待たせして申し訳ございません」
ひとりひとりに対し、とても丁寧な接客をしていらっしゃいます。
並んでいても「待たされている感」がありません。
それどころか、優しくておだやかなその対応ぶりにみとれてしまうほど。
まるでここだけ、時間がゆったり流れているようです。
お店が落ち着いた頃合いを見計らい、お話を伺いました。
幼いころから料理が好き、食べてもらうことはもっと大好きだったという店長さんは、
調理師学校卒業後ホテルのベーカリー部門に就職、野菜ソムリエでもあります。
「ひとりで出来る小さなお店を持ち、自分でつくったものをたくさんの人に食べてもらいたい」
という夢を叶え、今年1月オープンしました。
「手づくりジャムは国産材料で」が信念。
心のこもった良質な品を求め、リピーターはじめ噂を聞きつけた人が次々と訪れるので、
すぐに売り切れます。
“ふんわりまるパン” “ごまパン” “オレオマフィン”というように
親しみやすい名前のつけられた本格派のベーグルやワッフル、マフィン、
木の実とクランベリーを混ぜ込んだパン、カイザーゼンメル、リュスティック、
など店長がジャムに合うよう焼きあげたパン類は、私が入った10時半頃
すでに残りわずか、3人後ろの方は買えませんでした。
お店は10時開店なので、この日は30~40分で完売したということになります。
ジャムは旬の野菜や果物が並びますし、それに合わせパンのメニューも変わるので、
何度も足をはこびたくなります。
こちらは私が買えたレーズン食パン(上)とハチミツゴマカンパーニュ(下)、
そして黄金柑(ゴールデンオレンジ)のジャムです。
ジャムとパンの相性やパン以外の活用法についてなど、
説明してくださるイキイキした笑顔には、
心づくしの品々へのあたたかい思いが表れています。
「ジャムは皆さんに味見していただきたいのですが、待たせている方のことを思うとそうもいかない時があって」残念そうにおっしゃっていたのが印象的でした。
一般的なジャムに比べ、あえて糖度を抑え仕上げているそうです。
日持ちが短くなるかわりに素材の味が活かされ、さっぱりとしたあと味が魅力の
「食べきりサイズ」販売です。
県外に住む友人への贈り物に、八戸さちのかいちごと秋田ふきのジャムも購入。
日本では馴染みの薄いふきジャムですが、ヨーロッパではメジャーなのだとか。
青森県産の秋田ふきを下北ワインで煮たそうです。ヨーグルトにも合いそう。
かわいいラッピングもしていただきました。
日替わりメニューの生ジュース販売もしています。
こちら、チンゲン菜+ゴールドキウイ+バナナ。
例えて言うなら、仲良しな味! さすが野菜を知り尽くしたプロのブレンド。
それぞれの食材がコップの中で手をつないでいるようです。
ゴーヤ・いちご・パイナップルとともに熟成中のりんご酢。
サワードリンクとして夏のデビューを控えています。
外に出たら駐車場の車内で買いたてのパンと生ジュースを
嬉しそうにほおばっているご家族の笑顔を見かけ、あったかい気持ちになりました。
もしかすると店長さんはこういう笑顔を見たくて、
せっせとジャムを煮たり、粉を練ったりしているのかな。
「ハチミツゴマカンパーニュにはクリームチーズを一緒にのせるのもいいですよ」
ということなので家に帰り、アドバイスどおりさっそく!
「はぁ~、しあわせぇ~♪」
真心こめてつくられた食べものには、ハッピーな気分になる成分も入っているみたい。
たまには道に迷ってみるのもいいものですね。
tom5でした!
corie
青森県青森市桂木2-13-6
営業時間10:00~15:00
月・木・第3日曜定休
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掲載されている内容は取材当時の情報です。メニュー、料金、営業日など変更になっている可能性がありますので、最新の情報は店舗等に直接お問合せください。