なにやら、つい先日も青森ではまた雪が降ったとか・・・。
東京はすっかり桜も散ったというのに、日本列島というのは本当に南北に長いものなんですねぇ。
さてさて、今年は白神山地が世界自然遺産登録20周年を迎える記念の年ですが、
世界遺産といえば、青森県の三内丸山遺跡を代表とする北海道・北東北の縄文遺跡群のことを
忘れてはいけません。
平成27年度の世界遺産登録に向け、青森県はもちろんのこと、
たくさんの縄文応援団の方々が全国各地で縄文を盛り上げようとがんばっています。
ということで、先日、渋谷パルコという私にはまったく似合わないおしゃれな場所に、
ノコノコと出かけてきました。
昨年夏、青森県立美術館で個展を開いたジンディー・ジョーンズ博士ことラーメンズの片桐仁さんが、
またまた「感涙の大秘宝展」を開催しているのです。
実は、昨年夏の展示会の際、このブログで紹介しておきながら、
片桐さんの作品を直にみる機会を逃した不届き者の私。
後ろめたさもあり、この機会を逃すわけにはいか~ん、ということで会場に行ってみると・・・
げげげっ、すんごいお客さんの数。おまけによく見ると、圧倒的に女子率が高い・・・。
むむむ、あやかりたいものです。
さて、お目当ての作品、作品は・・・
ありました、ありました。以前のブログにも写真を掲載した「ペットボ土偶」。
いやはや、色や質感、見れば見るほど本当に見事。マジメに欲しいです、コレ。
展示方法も、ちゃんと鏡で作品の後ろが見られるようになっていて、本当に親切ですね~。
土偶で国宝に指定されているものは、片手で数えるほどしかない、って知ってますか?
そのうちの一つが、八戸市の風張(1)遺跡で発掘された合掌土偶なんですが、
片桐さんのこの作品は、その名もズバリ「合掌土偶2」。
りんごをかかえている姿は、青森県のイメージピッタリです。
・・・ひょっとしたら、本物の土偶もこんな風に使われていたのか???
そりゃないか。でも、そんな想像もかき立てられるユーモア(?)抜群の作品なのは間違いないですね。
写真はありませんが、
三内丸山遺跡で出土した大型板状土偶がモチーフであろう「便十土偶」は、
表面は装飾が華やかになり、後ろは・・・ありゃ、温度計? 湿度計?
壁に掛けておけば、実用性を兼ね備えたインテリアにもなるという優れもの(?)になっていました。
今回の展示会は、昨年に青森県立美術館と東京で開催した展示会で展示しきれなかった
ほぼすべての作品を展示しているそうです。
縄文以外にも・・・
とても使い勝手が悪そうな、恐竜の骨の形をしたドライヤー(左:作品名「ドライヤサウルス」)やら
絶対に赤ちゃんが泣きやむとは思えないガラガラ(右:作品名「ガラガラ天」)などなど、
まさに「不条理」なアート作品が、目白押し。
見ていて楽しい作品ですが、一方で、あぁこんなことも・・・と考えさせられる作品もたくさんありました。
縄文をモチーフとした作品を見て、縄文が持つ「アート性」という視点も感じられるのではないかぁと思います。
現在大好評開催中の感涙の大秘宝展、お見逃しなく。ぜひ縄文の作品を見に行ってください。
by ハッピーハンド
取材の際、片桐仁さんご本人も会場に登場。黄色い声援もあがっていました。
・・・うらやましいッス。
※会場内は、一部を除き、写真撮影禁止です。今回は、許可を得て写真撮影を行いました。
<片桐仁 感涙の大秘宝展 ~粘土と締切と14年~>
期間:4月5日~22日 10:00~21:00(入場は閉場30分前まで・最終日は18:00閉場)
場所:渋谷パルコ パート1「Parco Museum」(3階)で開催中
電話:03-3477-5873
入場料:一般500円 学生400円 小学生以下無料